やまなし音遺産“富士勝山スズ竹細工

山梨県内にある“後世に残したい音”  第14回目は≪竹を割る音≫です。

スズ竹細工は富士の麓、富士河口湖町勝山地区の伝統工芸品。

地元で獲れるスズ竹を使ったカゴやザルが人気です。

そのスズ竹を割る「シュッ、シュッ、シュッ」という音が、今もなお勝山スズ竹伝統工芸センターで響いていました。

このセンターを引っ張るのが小佐野会長。

子供の頃は、ザルを作らないと遊びに行きなかったほど、この勝山地区で育ち、たくさんのザルを作ってきました。

作り方も、親や周りの人たちを見て、見よう見まねで覚えたそうです。

そのようにして、昔は近所で皆が集まって作っていました。

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スズ竹細工の出来立ては、竹の自然の青い色に、とても良い匂い!センターに入ると、フワっと香り、心が和みます。

さらに丈夫!水気のある使い方で20~30年、乾燥させて使えば50年以上もち、使えば使うほど味のある綺麗な飴色に変化していきます。

全国の荒物問屋やお蕎麦屋さんから注文があります。

勝山の竹ざるはバリエーションに富んでいます。

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五合から五升サイズまでの「ザル」、めん類を載せる「おだら」、サトイモなどを入れて洗う「めかんご」、野良仕事に便利な「しょいかご」・・・。ドライフラワーなどを入れて楽しむ鑑賞用のかごまで含めると、20数種類にもなります。

現在の富士勝山スズ竹伝統工芸センターでは10人前後の指導者、20名前後の生徒さんが竹細工作りに励んでいます。

そのうちの一人の職人、竹細工作りは15年目という佐藤さん。

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ザル作りは、一番難しいところは素材作り。

手加減、足加減が大切と語る佐藤さん。

今では、佐藤さんにとって、ザル作りは生活の中に溶け込み、なくてはならないもの。それが楽しい!と、笑顔でイキイキと話してくれました。 

そもそもこの竹細工作りは、江戸時代後期には既に始まっていたとされ、大正時代から盛んになりました。

そして、戦時中は軍の命令により、村中総出で帽子型にして、南方の戦線の兵士に送ったそうです。

そんな長い歴史を歩んできたスズ竹細工。

このスズ竹は富士山2~3合目で獲れます。昔は獲る専門の人がいて、馬車で運んだそうです。しかし今はいないため、センターの皆で1週間に1回、200本~300本獲りに行くそうです。

貴重なスズ竹はやはり良い素材。虫が少ないことも、ザルとして好まれる特徴の一つです。

 

後継者不足が懸念されるなか、心強い一人

甲府から週1回通う保坂さん(40代)。

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竹細工の魅力に取りつかれ4年目。

ザル作りはもちろん、人間関係やコミュニケーションも楽しみの一つになっているようです。

 

センターの皆さん、後世に残したい。

その思い出、伝統を守り続けています。

勝山地区では小学4年生になると体験学習も行われるようです。

 

「シュッ、シュッ、シュッ」と特徴ある音、そして、あの匂い!

この勝山から響き、香ってきます。

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富士勝山スズ竹伝統工芸センター

電話/0555-83-2111

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