やまなし音遺産“ぶどう”

山梨県内にある“後世に残したい音”  第23回目は≪ぶどう≫です。 

山梨県はぶどうの栽培面積、生産量ともに日本一。

1300年の歴史があり、品種も多岐に渡ります。

そんな山梨の名産品ですが、今ちょうど露地栽培の大粒ブドウが出荷し始め最盛期を迎えています。

そのため、各農家さんからは、「鋏の音」「箱詰め」の音が聞こえてきます♪

 

そこで、今回は甲府市で葡萄栽培をしている、植原葡萄研究所の植原剛さんに今年の葡萄について伺いました。

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今年は天気もよく、粒も張って、甘味も強いということ。

果物の中で葡萄が一番バラエティーに富んでいて、さらに果物の中で一番糖度が高いのも葡萄♪中には、ハチミツを舐めているように甘いものや、糖度が22度というものもあるんです。

房作り、摘粒(房落とし)、ジベレリン処理、傘掛け・・・と経てやっとお客さんに届けられる葡萄になります。

しかし、出荷までの作業も大忙し。早朝に収穫⇒房を整えて傷んでいる粒を挟で落とす⇒袋・紙で包む⇒箱詰⇒出荷と一日中かかる作業です。

お客さんに傷みのある葡萄を贈るわけにいかないため、ひと房ひと房丁寧にチェックして、地道にハサミで傷んでいる粒を落としています。慎重な作業です。

葡萄農家は今がちょうど出荷に追われて、年間で一番忙しい時期。

植原葡萄研究所では、最盛期には一日ブドウおよそ500kg(2~4kg)の贈り葡萄の詰め合わせ150箱くらいを出荷するそうです。

 

ただ、今年はここまでくるには、大きな出来事がありました。

2月の「豪雪」

植原さんのところでは、一部の施設に被害はあったそうですが、葡萄そのものへの被害は少なかったということ。しかし、あの夜は、ほぼ一晩中ハウスの上に上って雪を下ろし続けていたそうです。あっちのハウス、こっちのハウス・・・と気が気ではなかったそうです。

その苦労からやっと出来上がった今年の葡萄。

植原さんたちの葡萄への思いもまた今年はひとしおです。

 

植原葡萄研究所は葡萄の生産だけでなく、品種の苗木の生産もしています。

畑で葡萄見ながら、品種開発などについて、植原所長に伺ってきました。

 

葡萄の苗木の種類は現在200種類以上。今までのものも含めると1000種類超えるほどたくさんあります。また、葡萄には、ヨーロッパ系とアメリカ系があるとも教えてくれました。あの有名は「巨峰」は、ヨーロッパ系とアメリカ系の葡萄を交配したいいこと取りの葡萄のようです。

 

植原所長は、この道50年以上。大学を卒業し、長男で跡取りだったため、自然にこの世界に入ってきたそうです。 おじいさま、お父様、そして現在の植原宣紘所長と3代にわたって葡萄栽培を続けてきました。

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お父様の開発で有名なものが「甲斐路」植原さんのところの畑には、樹齢50年以上の「甲斐路」の原木が見守っています。

これは先代お父様の形見でもあるそう。

 

現在の植原所長が交配してできたのが「ロザリオビアンコ」です。

世界的に食味評価が高いロザキ×マスカット・オブ・アレキサンドリアという名門の親から生まれた貴公子。山梨県特選農産物の指定品種にもなっています。

 

このように、新しい品種が誕生しますが、一つの品種が生まれるまでにおよそ20年かかります。また葡萄の品種探しに海外に出かけることもあるそうです。

品種開発の方法の一つとしては、親同士を同時に食べてみる。そうすると合う、合わないがわかるということ。

しかし、やはり、成功確率は宝くじが当たるようなもの。たくさん考えても良くできるのはほんのわずかです。

 

もう今は、そしてこれからも「ブドウ」と一言では留まらない品種が溢れています。

山梨県民は、ブドウはとても身近なため、いくつかの品種を言える人が多いそうです。

巨峰、ピオーネ、甲斐路、ロザリオビアンコ、シャインマスカット、ゴルビーなど・・・

これは県民ならではですね♪

もっともっと、山梨から全国へ、ブドウのたくさんの品種が広がってくれると嬉しいです。

そのために、今日も明日も明後日も、葡萄農家さんは、出荷!出荷!!

鋏の音が響いています!

 

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植原葡萄研究所

住所/甲府市善光寺一丁目12番2号

電話/055-233-6009

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