やまなし音遺産“恵林寺”

 ■やまなし音遺産 〔第67回 “恵林寺”〕

山梨県内にある“後世に残したい音”  第67回目は《乾徳山 恵林寺》

歩くと、まるでウグイスの鳴き声のような高い音がする「うぐいす張り」の廊下。

「うぐいす廊下」と聞くと、京都の知恩院や二条城が有名ですが、ここ山梨、甲州市にある恵林寺にも「うぐいす廊下」があるんです。

我が甲斐の国の武将武田信玄と深い関わりのあの恵林寺。

今回は住職の古川さんにお話しを伺いました。

 

正式名は『乾徳山 恵林寺』  1330年に夢窓国師が開山しました。

富士山と、山梨市にある乾徳山という山を線で結ぶと、ちょうど線上に恵林寺が位置するそうです。

この恵林寺は、武田氏が菩提寺として選んだ場所。

そのため、武田信玄公(武田晴信)のお墓を始め、武田家臣の供養塔もあります。

さらに、徳川五代将軍徳川綱吉の側近となった柳沢吉保夫妻のお墓もあるんです。

 

恵林寺は、天正10年(1582年)には織田信長によって、火を放たれ、和尚と100名ほどの僧侶が焼殺されました。

そのときの和尚が、武田信玄公が招いて住職とした快川国師。

天目山の戦いで、武田氏を滅ぼした織田軍が恵林寺に押し寄せ、潜伏保護されていた者たちを引き渡すように快川和尚に命じたが拒否されて、怒った信長が三門に火を放ちました。

 

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そして、快川国師が最期に言った一句が、あの有名な「安禅不必須山水 滅却心頭火自涼」。

(あんぜんかならずしもさんすいをもちいず しんとうめっきゃくすればひもおのずからすずし)安らかに座禅を組むには、必ずしも山水は必要ではない。無念無想に達すれば、火もまた自ら涼しく感じるものだ。という意味です。

 

その後、徳川家康によって再建が行われましたが、また明治38年には本堂等が火事遭い、焼失しました。

のち、さらに再建された恵林寺が現在の建物です。

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そして、恵林寺というと、庭園が国指定の名勝。

開山した夢窓国師築庭の池泉回遊式庭園。枯山水と心字池を配した雄大な規模を誇る名園で、昭和17年に国指定の名勝になりました。

池が広がり、小さな滝がいくつかあり、座禅石になるような大きな石が多くあり、すばらしい庭園です。

夢窓国師は恵林寺の後に、西芳寺や天龍寺のお庭も手掛けています。

 

その他、恵林寺宝物館には、武田信玄所有の兜や軍配など武田氏に関する文化財が所蔵されています。

 

さて、恵林寺は禅寺。ということで、警策の音も聞こえます。

座禅中に眠くなったり、姿勢が悪かったりしたときに肩を打つ木の板「警策」

毎週土曜は午前6時から、毎月第二日曜は午後3時から一般に開放している座禅会も開催しています。

座禅とは、身体と呼吸と心を整えるものです。そのため、しっかりとした姿勢で臨む必要があります。

顎を引き、前方を向いたまま目は開いて視線だけおよそ1m前方に落とします。

そうすると自然に目は開いた「菩薩の半眼」状態になります。

目を閉じると消極的になり、余裕な妄想が湧いてくるので開けたまま、ゆっくりした呼吸を鼻で行い、その息を1~10まで数えることで、心を空っぽにしていきます。

これも訓練!

少しずつでも続けてしていくことで、身体も心も変わっていくと、ご住職お話してくださいました。

 

是非、武田氏の菩提寺でもある「乾徳山 恵林寺」で、歴史・山梨を学ぶと共に、自然を感じながら座禅の体験も♪

 

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乾徳山 恵林寺

山梨県甲州市塩山小屋敷2280

TEL/0553-33-3011

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