再開の重みとは?

Pocket

Jリーグやプロ野球が再開し、僕らの生活に彩りが戻りつつあるなと人並みに思いまして。
もちろん、全てが全て元どおりというわけにはいきませんが、それでも時間と共に前に進もうぜ的なある種、人類がこれまでの歴史で培ってきた「前向きな力」を感じるわけで。
その全てを把握しきれているわけではないし理解があるわけではないけれど、大きな災害や戦争というような大きなハードルをこれまで何度も超えてきたという事実。
いつかうどんを打ちながら考えていたように下を向きがちになるけど、それをはるかに超越する人間がもつ前向きなエネルギー。
それが、今回の「再開」に結びついたんじゃないかと。

 

6月27日。
きっとこの日が歴史的な一日になるんだろうなと想像ができ、その上で現場に行かせてもらったという経験は非常に大きなものだったので感じたものをいくつか。僕自身の備忘録も兼ねて。

 

まず、徹底されたコントロール。
控室のなかも使用制限があって、もっと言えばその控室に行くまでの道のりも制限。
他の人と接触しないように、最小限の移動範囲。今まで出来たことが禁止になっていたり、行けたところに行けなかったりという部分の不便はつきまといますが、それを差し引いてもこれは重要なこと。今後の世の中のスタンダードになるんじゃないかと。

 

次に、マンパワー。
運営に携わる方や中継に携わるスタッフと、それぞれ役割や立場は違えど、今回のようなハードルをなんとか乗り越えて完遂させようという気概。それが積み重なっての627日。もちろんその当日だけではなく、それまでも多くの人が議論を重ねた上で迎えた一日なわけで。これを忘れてはいけない。

 

そして、もっともシンプルに心が動いたのは、それまで当たり前だったものが帰ってきたという喜び。これが一番の原動力。
僕ら中継班はその当日に向けて最大限の準備をして臨むし、ファンにとってはそれ自体が日々のモチベーションに繋がるし。だとすれば、やはりこの当たり前をこの後も守っていかなければならない。

長い時間軸で見たら普通の一日かもしれないけれど、その中を見れば多くの人の思いが詰まった重みのある一日。

一歩一歩、着実に。

2020年7月6日 13:44

ホームへ戻る

カテゴリ