夏のおもひで、ぽろぽろ

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青い空、照り付ける日差し、土の匂い。

元気な球児の掛け声と、スタンドからの応援。

 

毎年、野球場でこの景色を見ているわけですが、思い出されるのはもう10年以上昔の記憶。

不思議なことに、色褪せておらず。

その時のグラウンドでのやり取りや、かけられた声、感情。

もちろん、脳内補正もかかっていると思うので、良かった部分が記憶のほとんどを占めているのですが、ああも気持ちが揺れ動く瞬間はそうそうないんじゃないかと。

 

僕レベルの高校球児でさえインパクトの強い思い出なんだから、それをはるかに上回る努力を重ねてきて「甲子園」を目標に掲げてきた球児たちはどうなんだろう。

正直、当時の自分を重ねるのも恥ずかしい気がしますが、まがりなりにも同じ高校野球を経験してきたつもりなので、当時に思いを馳せることくらいは許されるだろう。

 

で、そんな中今年も迎えた「夏の大会」。

中継に備えて例年のごとく同僚に力を借りながら準備を進めていると、ある数字に出会いまして。

今回、山梨大会で優勝した日本航空高校。

最後に優勝したのは、13年前の第90回大会。

 

ん?90回大会…?

 

ここで再び、記憶の旅に。

今はどうかわかりませんが、出場した選手たちにはその大会の「回数」があしらわれたピンバッジ(だったと思う)が配られ、毎年同じようなデザインなんですが、自分たちの最後の大会の時にもらったものはいつもと形が違うものでした。

理由は、「記念大会」だったから。

 

あー、そういえば僕が出た最後の大会は90回記念大会だったなぁ、と思うと感慨深く。

もし、僕らがあのまま勝ち進んで(ありえないけれども)、甲子園に出場していたら(そんなことは起こりえないけれども)、もしかしたら当時の日本航空と対戦していたのかもしれないなぁなんて勝手に想像してみたり。

 

こんなふうに、高校野球に関わった人なら誰しもがその時その時に同じようなことを感じているんじゃないかなと想像する、準備期間でした。

 

とにもかくにも、この夏を戦った全ての夏の主役に、今年もリスペクト。

 

 

PS.自分が高校3年生の時に何回大会だったかを知りたい場合は、生まれ年の西暦の下二桁が「それ」にあたります(僕は1990年生まれ)。

あ、知っていましたか。そうですか。

 

2021年7月25日 19:10

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