「新」相棒

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番組でも少し話したのですが、僕自身の買い物観についてです。

 

普段から買い物をするときは値段に関係なく、メーカーが違うところのものを比較したり、同じメーカー内で新旧モデルの比較をしたり、買うお店のサービスや値段を比べたりと慎重に事を進めます。

この時点でお財布を開ければまだいい方で、お店で店員さんに小一時間レクチャーを受けたあとに一度話を持ち帰ってパンフレットと睨めっこなんてこともしばしば。

つまり、度胸がないんですね。

人生には思い切りが必要な時があると言いますが、僕の人生においての登場回数は少なめなのでしょう。

 

 

 

とある休日のこと。

時間ができたので一人で東京をフラフラしながら御茶ノ水の楽器屋街へ。

ここ最近、ギターを習うようになり久々に楽器熱が上がっているのですが、モチベーションを保つためにも楽器屋さんの空気を吸っておこうかと。

御茶ノ水は学生街でもあるので、お店のあちこちに軽音楽サークルに入っているであろう大学生たちの姿が。

あれやこれやと友達と話しながら、楽器に目を輝かせている姿が懐かしく。

10年ほど前の自分もそうだったなぁと。

当時はアルバイト代をかき集めてEpiphoneのレスポールを買ったもので、これを買うのにも数ヶ月あーでもないこーでもないと悩んだのを覚えています。

そんな事を思い返していると、店内にいた大学生2人組が、「これください」と試奏もそこそこにそれなりなお値段のギターをお買い上げに。

 

 

僕だったらここから2ヶ月くらい悩むのにーっ。

今の子達って思い切りいいーっ。

今の子達って言っている時点で、おじさんになってきてるーっ。

 

 

様々な思いが交錯した結果、気がつけば僕も店員さんに、「これを試奏させてください」と話しかけていました。

実際に音や手の馴染みを確認して、お約束のシンキングタイム突入かと思われましたが、さっきの大学生たちの「あ、大人なのにめちゃくちゃ迷ってるんですね。ぷぷっ」という声が聞こえたとか聞こえなかったとか。

リアルサーティースリーの僕の心に確かに火がつき、中年の意地を見せようと放った言葉「これください」。

見せると言っても、その大学生たちはすでにお店を出た後でしたが。

 

 

僕の人生史上最速の買い物となりましたが、これは僕一人では成し得なかった成果です。

勇気をくれてありがとう、あの大学生たち。

よろしく、新しい相棒。

 

2024年7月26日 14:22

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