恩賜林記念日

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3月11日は恩賜林記念日です。

県土のおよそ8割(78%)を森林が占める緑豊かな山梨県。
そして、その森林のおよそ半分(46%)が恩賜林と呼ばれる県有林です。
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身延町大城の県有林


いまから遡ること104年前の明治40年。山梨県を大きな台風が襲い、山岳崩壊、河川の氾濫、そして多くの死傷者をだすなど、甚大な被害を与えました。
その傷が癒えない3年後の明治43年にも集中豪雨に見舞われ、県民の生活は大変苦しくなりました。
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明治40年の大水害の様子(笛吹市甲運橋)


それを知った明治天皇は、1911年、明治44年の3月11日、県下の御料地、およそ16万4千ヘクタールを、県民の暮らしの復興に役立てるよう、山梨県に御下賜されました。
これが今の県有林の基となり、「恩賜林」と呼ばれています。


その御下賜への謝恩の意を表し後世へ伝えるため、明治45年に、3月11日を「恩賜林記念日」と定めました。また、大正6年から3年の歳月をかけ、舞鶴城公園に謝恩碑が建設されました。
「恩賜林記念日の歌」も作られ、戦前までの間、小・中学校で歌われていました。
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建設中の謝恩碑


恩賜林=県有林の歴史を遡ると、戦後の経済復興に伴い増大する木材需要に応えるため、昭和33年度の36万m3をピークに年間30万㎥の木材を供給。これによって林産物収入は飛躍的に増大し、この収入が山梨県財政の危機を救ったのをはじめ、市町村の学校建設などにも大きく貢献しました。
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また、南アルプス市の「県民の森」や甲府市の「武田の杜」などが整備され、林間学校などで多くの県民に休養や癒し、教育の場として活用されています。

現在、県有林は、県内の22市町村に広がり、約15万8千haを有し、県土面積の35%を占めています。

ちなみに、県土面積に占める県有林の割合は、全国one位。
県の森林面積に占める県有林の割合も全国one位。県有林面積は北海道に次いでtwo位となっています。

一方、fuji富士山や八ヶ岳などの優れた自然景観を持つ県有林は、国立公園や県立自然公園等に46%が指定されていて、登山者をはじめ、多くの観光客が訪れています。


また、平成15年に公有林としては全国に先駆けて、
国際的な森林管理認証である「FSCTM森林管理認証」を取得。
この認証は、県有林が環境、社会利益、経済の各分野において国際的な基準に従って適切に管理されていることを意味しています。
「FSC」のロゴマークが付いた製品は産地が明確で、この製品を使うことは、環境に配慮した適切な森づくりを支援することにも繋がります。


今年、御下賜から100周年を迎える恩賜林。
「まもられてるからまもりたい」をテーマに様々な事業が実施されます。

先人たちの努力によって守り、育てられてきた山梨の森林。
この貴重な財産を次の世代に引き継いでいきたいですねconfident


恩賜林について詳しくは、こちらの山梨県のホームページをご覧ください。