2011年11月アーカイブ

きょうのインデックスは…八ヶ岳おろし 


寒くて乾燥した冬がもうすぐそこまできています。
そろそろ「八ヶ岳おろし」という言葉も聞こえてくる季節になりました。

山から吹きおろす風dashを「おろし」といって、代表的なものに、
兵庫県の六甲おろし、群馬県の赤城おろしがあります。

山梨でも外に「笹子おろし」があります。
「おろし」は風が吹きおろしてくる山の名前を付けることか多いそうです。


八ヶ岳おろしは、
西高東低の冬型の気圧配置のときに、低気圧に向かって吹き込む北寄りの強風のこと。
日本海側から、八ヶ岳を越えて、南側のふもとから甲府盆地に吹き下ろします。


八ヶ岳の一つ、権現岳は昔「風の三郎岳」と言われ、八ヶ岳おろしは別名「三郎風」と呼ばれていたとの説もあります。
この風は凄まじかったそうで、北杜市には「風きり」と呼ばれる赤松の防風林がつくられました。
さらには暴風雨除けの神社「風の三郎社」も建てられました。

ちなみに宮沢賢治の童話「風の又三郎」の基となった作品の中には八ヶ岳や富士川などの名前が出てくることから、
八ヶ岳の三郎風の話をヒントに書かれたものではないかとも言われているんですよhappy01


八ヶ岳おろしは「空っ風」とも言いますよね!

冬から春先にかけてみられ、冷たくて乾燥しているのが特徴です。
冷たいのは、標高の高い地域の冷気を一緒に引きずりおろすためで、乾燥しているのは、
八ヶ岳を越えるときに、日本海側に大雪をもたらして、大気中の水蒸気の量が減少するからです。
そのため、日本海側は大雪、太平洋側は晴れて乾燥した天気となります。


この寒さと乾燥はインフルエンザの流行しやすい環境をつくります。
インフルエンザウイルスは、湿度が低いと空気中に広がりやすく、
人ののどの粘膜も乾燥するため、ウイルスの侵入を受けやすくなります。
 
今シーズンの県内は、まだ流行はありませんが、県内の医療機関から患者の発生報告があります。
昨シーズンは、12月中旬に流行入りとなり、1月下旬にピークを迎えました。

まずは感染しないために予防することが大切です。
毎日の手洗いうがい、湿度を保つ、流行前のワクチンの接種など自分でできることから始めましょう。
もしインフルエンザに感染してしまったら、必ずマスクをして、早めに医療機関を受診しましょう。

 
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きょうのインデックスは…甲府ゑびす講祭り 


maple街路樹もすっかり色づき、秋もだいぶ深まってきましたね。

この時季、私が楽しみにしているのが、勤労感謝の日に開催される「甲府えびす講祭り」です。

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えびす講祭りというと全国的に商売繁盛五穀豊穣を願って行わる祭りですよね!
子供の頃から、このお祭りが近づくと、なんだかワクワクしますhappy02

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さて「甲府えびす講祭り」は、昭和4年に開催された
「全甲府恵比須講大廉売市」がその始まりです。

昭和4年といえば世界大恐慌が発生した年で、関東大震災からの復興の最中に、
昭和恐慌が重なり、日本経済は大きな打撃を受けました。
そんな情勢を打破し、景気を盛り上げようと官民一体になって始められたのが
「全甲府恵比須講大廉売市」です。

この「大廉売市」、不況下での開催でしたが、11月は、出荷したお米や繭の精算が行われる時期だったことから、多くの農家が日常品や年末年始の商品を買い求め大変賑わい、成功を収めました。

また「掛け売り」が一般的な時代に、「大廉売市」では現金精算を奨励したことから、市中に現金が周り景気も上向いたと言われています。

「大廉売市」は太平洋戦争で一時中断しますが、
戦後の「復興えびす講」「甲府恵比須講商工祭」などと名前を変え、
昭和40年からは、現在の名前「甲府えびす講祭り」となり、盛大に開催されています。


今年で77回を迎える「甲府ゑびす講まつり」。

今回は、「東北復興支援大型店共同イベント」として、エクラン、岡島百貨店、山交百貨店、ココリの大型4店舗で一定額以上の買い物をすると、東北地方の商品がもらえる催しがあります。
甲府中心市街地だけでなく、美咲地区、朝日通り、甲府駅前、池田地区の各商店会でも個性豊かな「えびす講まつり」が同時に開催されるそうです。

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かつて、売り上げ向上や景気の上昇などを願い、始められた「甲府えびす講祭り」。
甲府の市街地に県内各地から多くの人が押し寄せ、みんながワクワクしながら買い物を楽しんだのでしょうねconfident

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この精神は今でも引き継がれ、今回もパレードや御輿を始め、訪れる人が楽しめるイベントも盛りだくさんです。
伝統ある「第77回甲府ゑびす講祭り」、11月23日には、ぜひ皆さんも足を運んでみてくださいhappy01

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きょうのインデックスは…恩賜林 

今年9月に立て続けに日本を襲った台風12号と15号
山梨県内にも道路の冠水や土砂崩落など大きな被害をもたらしました。

そして今からおよそ100年前の明治40年、同じく台風による豪雨で山梨県内は
大洪水に見舞われました。


総雨量は降り続いた3日間で、大月市付近で700ミリを超え、笛吹市付近でも500ミリ近い雨量になりました。山梨の1年間に降る雨の量はおよそ1100ミリですから、数日間で
半分近くの量が降ってしまったんですねthink

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被害は甚大で死者233人、家屋の倒壊11943戸、沈んで流出してしまった田畑や宅地は650ヘクタールに及び、当時の県予算の10倍を大きく超える額に上りました。

さらにその3年後の明治43年、再び大水害が山梨を襲います。
県民の生活は苦しく、被災した県民が新天地を求めて北海道へ集団移住したという史実も残っています。


この様子を知った明治天皇は明治44年、大水害で疲弊した県民の暮らしの復興のために、16万4千haの森林を含む土地・御料地を山梨県に下さりました。

これが県有林の大部分を占める恩賜県有財産で「恩賜林」と呼ばれています。

広さは県内面積の3分の1に及んでいます。恩賜林は28市町村のうち23の市町村に渡り、現在、県の条例によって保護されています。

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そして、みなさん「恩賜林記念日の歌」をご存知ですか?
懐かしく思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
明治45年に、3月11日を恩賜林御下賜(恩賜林を本県に下されたこと)への感謝の気持ちを表す「恩賜林記念日」に制定し、戦前、記念日には県内のschool小中学校ではこの歌が歌われていました。

また、御料地を下さったこと=御下賜に感謝の意を表して建設されたのが、舞鶴城公園にひと際目立つ石塔「謝恩碑」です。
高さは約26メートルで、東山梨郡神金村(現在の甲州市)の恩賜林から切り出された白い花崗岩が使われています。
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恩賜林は、明治の大水害直後の復興だけではなく、戦後の経済復興の基盤にもなりました。
また、現在では、森林は水源地とも重なって、治水の大きな役割を果たすとともに、
美しい景観「癒し」などにも大きく寄与していますconfident


さて恩賜林は今年、御下賜からちょうど100年を迎えました。

これを記念して今週13日(日)にコラニー文化ホールで、
恩賜林御下賜100周年記念大会が開かれます。

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舞鶴城公園にそびえ立つ謝恩碑は、すっかり街並みに溶け込んでいます。
それは、県土を覆う恩賜林をはじめとする森林が、それだけ私たちの生活に根付いている証かもしれません。

先人たちから受け継いだ森の恵みに感謝し、この記念大会をひとつのきっかけに、
豊かな森林づくりを進めていきたいですねhappy01


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きょうのインデックスは…山梨ヌーボー解禁! 


ここ山梨は、日本を代表するwineワインの産地です。

今から130年前の明治初期からワイン造りが始まり、現在ではおよそ80のワイナリーが県内の至るところにあります。

たくさんのブドウ品種からバラエティに富んだ醸造が行われていますが、品種によって収穫期が異なるため、「新酒」ともなると出来る時期も変わってきます。
例えば、デラウエアや巨峰は7月下旬から9月上旬にかけて収穫されるので、9月には新酒が登場します!

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さて、新酒のワインの解禁日というと11月の第3木曜日、フランスのボジョレーヌーボーが有名ですよね。
解禁日が設けられた理由は、ワインメーカーがどこよりも早く出荷して売り上げを伸ばそうと、未完成にもかかわらず市場に出してしまったことが原因なんだそうです。
1960年代半ばにイギリス人の小売業者たちが遊び半分で誰が早く持ち込むかというゲームを始めたというエピソードも残っています。

ところ変わって日本では、甲州種マスカットベリーAで造られた新酒ワインを「山梨ヌーボー」と呼んでいます。
これは、山梨県内のワイン醸造業者でつくる組合「山梨県ワイン酒造組合」が命名したもので、2008年からこの山梨ヌーボーが一般発売される日を例年11月3日としています。

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実はこのような自主規制がある国産ワインは甲州種とマスカットベリーAのみ。
どちらも日本固有の品種です。甲州種の代表的な産地は甲府盆地の東の地域で、800年以上も前から白ワイン用として栽培されてきました。日本を代表するブドウです。


甲州種は・・・
爽やかな柑橘系の香りで、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴です。

そして、ベリーAは20世紀になってから開発された品種で、現在赤ワイン用品種の生産量国内第1位を占めています。
なぜベリーAかというと、マスカットベリーBも作ったんですが、ベリーAの方が人気で、ベリーAが残ったんだそうです。

マスカットベリーAは・・・
キャンディーのように甘くて、華やかな香りがグラスから立ち上がる上品で香り高い味わいが特徴です。
どちらも洋食・和食など様々な料理と一緒に楽しめることから、ワインの初心者から飲みなれた方まで、幅広く支持されているんですよ。

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さて、今週5日、6日の土日には「ワインツーリズム2011」があります。

また今月19日、20日の週末には小瀬スポーツ公園で「山梨ヌーボーまつり」が開かれます。

今年の収穫を喜び、感謝し、祝うワインとして多くのみなさんに味わっていただきたいですhappy01


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