大菩薩峠

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草木が芽吹き、山の緑も日に日に色濃くなっていく季節になりました。
いよいよshoe登山シーズンの到来です。


大菩薩峠は、甲州市と丹波山村にまたがる日本百名山の一つ大菩薩嶺(だいぼさつれい)
から、南へ下がったところにあります。

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江戸時代には、青海街道の重要な峠として、物資の運搬や庶民の交通路に利用されていたそうです。

標高は1897メートル。
峠からは、富士山をはじめ、南アルプス、八ヶ岳、奥秩父などの山々を一望でき、まさに絶景です。

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「大菩薩」の名の由来はいくつかあります。

源義光が奥州に向けて出陣した際に、この峠から振り返ると谷間に八本の白旗が翻っており、
これこそ神のご加護と「南無八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ)」と唱えたからという説や、

大菩薩峠の上方に「妙見の頭(みょうけんのかしら)」という岩峰があり、
そこに妙見菩薩(みょうけんぼさつ)が奉られていたことに由来するという説などです。



さて、大菩薩峠は、明治から昭和にかけて活躍した小説家「中里介山(なかざとかいざん)」の時代小説のタイトルにもなっています。

作品は原稿1万5千枚にも及ぶ一大巨編で、幕末を舞台に、大菩薩峠から始まる剣士の旅の遍歴と、彼をとりまく人々の生き様を描いています。

連載は、30年にもわたり、中里介山の死とともに未完に終わりました。


中里介山は、大菩薩の登山道脇に、「三界庵」(さんかいあん)という「庵」を建て、
しばしば滞在し、pen執筆活動をしていました。



この作品は、芥川龍之介など、その時代を代表する作家から賞賛されました。

現在は、中里の業績を讃えて、登山口近くの雲峰寺(うんぽうじ)で、
毎年4月に介山祭(かいざんさい)が開かれていて、今年は、今月17日(火曜日)です。

このお祭りは登山者の安全を祈願する山開きもかねているんです。

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家族連れからベテラン向けのトレッキングコースもあるというこの大菩薩峠ですが、
天候などの情報を確認しながら、安全で楽しい観光を心がけてくださいhappy01



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「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。
是非お楽しみ下さい!