笛吹権三郎

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笛吹市のほぼ中央を流れる笛吹川。その昔、笛吹川は大雨が降ると氾濫し、周辺の人々を悩ませてきました。
 
特に明治40年(1907年)の大水害では県下全域に大きな被害があり、笛吹川の流れを大きく変えてしまいました。
 
当時は今の第二平等川に流れていた笛吹川ですが、河川改修などにより、現在の位置に流れるようになりました。
 
笛吹川はかつて、北から西、十二支でいうと子から酉に流れていたため、「子酉(ねとり)川」と呼ばれていました。そして子酉川が笛吹川と呼ばれるようになった由来に笛吹権三郎の伝説があります。
 
昔、笛の名手「笛吹権三郎」と年老いた母親が子酉川のそばに暮していました。
 
天正5年(1577年)7月の豪雨で川が氾濫し、権三郎の家は川に流されてしまったそうです。権三郎はなんとか助かりますが、母親は濁流にのまれ、行方不明になってしまいます。
 
笛の音が母親を呼び寄せると考えた権三郎は笛を吹き続けます。しかし母親は見つからず、権三郎もいつしか川に流されてしまい、亡くなってしまいました。
 
これ以降、川の音が権三郎の吹く笛の音のように聞こえることから、笛吹川と呼ばれるようになったと言われています。
 
笛吹権三郎の伝説や史実などからもわかるとおり、激流と戦いながら生きてきた昔の人々。生活に無くてはならない川の存在は非常に大切なものだったと思われます。
 
ちなみに7月は『河川愛護月間』です。今の時代の私たちは河川環境の保全につとめ、美しい川を残していきたいですよね。
 
初夏のこの季節、川のせせらぎにそっと耳を傾けて涼を感じてみてはいかがでしょうか。

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是非お楽しみ下さい!