津金山の紅葉

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北杜市津金にある寺院、海岸寺。ここの紅葉はとても綺麗で、例年11月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。境内を静かに参詣し、散策すると見事なコントラストで色づくイチョウやカエデが出迎えてくれます。

海岸寺は須玉町上津金の山中にあります。奈良時代の高僧で、奈良の大仏の建立にも携わった行基菩薩が、今から約1,300年前の養老元年(717年)に庵をかまえたのが起源だと伝えられています。行基菩薩は、土木工事や農業の技術を伝えるとともに、千手千眼観世音の像を彫り、海岸寺に祀りました。

737年には聖武天皇から、天皇の直筆の書である『光明殿』の勅額を賜り国の祈願所となったそうです。その後11世紀の甲斐源氏の祖として知られている新羅三郎義光の時代には国家鎮静の大道場とされました。

武田氏の支配する時代には、鎌倉の円覚寺や建長寺の住持であった臨済宗の石室善玖和尚を招いて、海岸寺の開祖としたと伝えられています。

海の無い山奥で海岸寺。その名前の由来には諸説ありますが、その一つは仏教の教えを記した書物である経文からきているという説。もう一つは太古の甲斐の国が湖水であり、その地形によるという説があります。海といえば八ヶ岳のふもとを走るJRも小海線と言います。沿線には小海や海ノ口など「海」の字の付いた地名がいくつかあります。不思議ですね。

さて海岸寺の境内には百体観音と呼ばれる江戸時代に彫られた石仏が数多く並んでいます。十一面観音や千手観音など様々な観音さまに出会えるでしょう。

この時期、色鮮やかな紅葉とともに心静かにお参りされてみてはいかがでしょうかconfident


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