湯立祭(ゆたてまつり)

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一年で一番寒さが厳しく、体調を崩しがちなこの時期、各地で無病息災を祈念する行事が行われます。

笛吹市御坂町二之宮にある「美和神社」で行われる「湯立て祭り」もその一つ。美和神社の湯立ては、言い伝えによると平安時代の西暦880年から始まったとされる伝統ある神事で、現在県内でこの湯立神事を行うのは美和神社だけという貴重なものです。

そもそも、湯立ては神楽の中の儀式の一つでした。
古くは盟神探湯 (くがたち)といって、真偽、正邪を決定する方法として湯に手を入れさせ、その火傷の程度によって、罪の有無や程度を決める神明裁判が行われていました。つまり、湯は神の意志がこもるものとして神聖視されていたのです。

その湯立て祭り、美和神社では毎年2月8日に行われています。
当日はまず、厄年や還暦を迎えた方の無病息災(厄除け)が拝殿において祈願され、その後に拝殿の前で天狗舞を行って四方八方の邪気を祓い除けます。

そして、その後に直径50センチ、深さ40センチ程の鉄製の窯で湯を沸かし、窯の中に笹を浸し、集まった人へ湯を振りまき、無病息災を祈ります。

毎年、県外からもその御利益を授かろうと訪れる方がいるそうです。


さて、湯立て祭りが行われるこの時期は、インフルエンザやノロウィルスなどの感染症が急増する季節です。現在県内でも猛威をふるっていますが、丁寧な手洗いを欠かさないこと、また外出先から戻ったら必ずうがいをすることなど、私たちが簡単にできることで感染症の予防になります。

感染症のピークは、概ね2月末くらいまでと言われていますが、寒い冬を元気に乗り切って春を迎えるために、日常生活での対策をしっかり講じていただくのはもちろんですが、昔から受け継がれている伝統行事である湯立て祭りにもお出かけになって、ご自分、ご家族の無病息災をお祈りするのも良いのではないでしょうか。


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