白鳥(しらとり)伝説

今週のインデックスは…白鳥伝説


標高568m。山梨百名山の中で一番低い白鳥山。
山頂からの展望は良好で駿河湾・富士山・御坂山塊・富士川・南アルプス北岳などを眺めることができ、山頂までの遊歩道は階段が整備され、気軽に登山を楽しむことができます。山頂付近の白鳥山森林公園は、パリのモン・サン・ミッシェルも登録されている素敵な恋のパワースポット「恋人の聖地」として県内外から多くの登山者が訪れています。

そんな白鳥山の麓、南巨摩郡南部町万沢にはある飛来伝説が残っています。それが白鳥山の名前の由来にもなった白鳥伝説です。

鎌倉時代の中ごろ、一羽の白鳥がこの山に住みつきます。以来地鳴りや山崩れが次々と起き、村人たちを苦しめます。白鳥はヤマトタケルノミコトの化身。恐れた村人たちは、白鳥天神を建て、白鳥とヤマトタケルノミコトの霊を祀ります。それ以降は村に平穏がもどったそうです。

そして興味深いのですが、国境を隔てた静岡側にも「ヤマトタケルノミコトが東征の帰路、この地で没し、亡骸が白鳥に姿を変え西方に飛び去った」という伝説があるそうです。
同じ地域に似た伝説があるのも歴史ロマンが駆り立てられます。実際にヤマトタケルノミコトが現れていたのでしょうか。

白鳥伝説に出てくる白鳥天神は、静岡県との県境、国道52号甲駿橋に近い白鳥山山腹にあります。山梨県神社庁にも登録のない氏神さんで、創建時期も不明です。古い石積みの道を登っていくと、方二間の素朴な社殿が現れます。社碑や案内板といったものはなく、竹林と杉木立に囲まれ、静寂な空気に包まれているそうです。

心地よい陽気が待ち遠しいこの時期ですが、春の行楽シーズンに向けて古代ロマンを秘めた白鳥山を探求してみるのはいかがでしょうか。


clover clover clover

「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。

是非お楽しみ下さい!