信玄公と甲府五山

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信玄公は幼年期から亡くなるまで広く仏教を信仰し、寺院・僧侶を崇敬保護してきたと言われています。中でも臨済禅に深く帰依し、京都や鎌倉の五山制度にならって自分の居城がある甲斐府中に古刹を集めました。 長禅寺、能成寺(のうじょうじ)、東光寺、円光院、法泉寺の五つのお寺が甲府五山にあたります。

甲府五山の筆頭にあげられる名刹で信玄公の母・大井夫人の菩提寺でもある長禅寺は、高僧の岐秀(ぎしゅう)元伯が開山しました。岐秀元伯は、信玄公の幼少期からの学問、政道の師であり、人間形成に大きな影響を与えた人物ともいわれ、「晴信」から「信玄」という名を与えたのも、岐秀元伯なんですね。

また、甲府の東に位置する東光寺は、信玄公が厚く保護したお寺でもあります。信玄の今川領進出に反対し、謀反を企てたとされ自害した長男・義信のお墓がある他、「由布姫」の父・諏訪頼重のお墓もここにあります。境内には、建長寺を開山した蘭渓道隆が築いたといわれる見事な庭園や、室町時代に建てられたと言われている国の重要文化財に指定されている仏殿(薬師堂)などがあります。

この他にも、つつじが崎のふもとにあり、信玄公の正室・三条夫人の菩提寺の円光院。武田勝頼の菩提寺の法泉寺。信玄公の父・信虎の曽祖父である武田信守の菩提寺の能成寺。いずれのお寺も武田家と縁の深いお寺なんですよ。

来月4日から始まる「信玄公祭り」とともに甲府五山を巡り、戦国時代の運命の中に生きた武田家一族に思いをはせてみてはいかがでしょうか。


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