2014年9月アーカイブ

今週のインデックスは…開けよう、甲州。


今月のインデックスは山梨のワインにまつわるウンチクを特集しています。
最終回の今回は「開けよう、甲州。」についてお話しします。


「開けよう、甲州。」とは、首都圏を中心に「甲州」ワインの知名度をあげて、山梨県の観光振興やイメージアップを図るためのキャッチフレーズです。

現在、山梨県には大小合わせておよそ80社のワイナリーがあり、国産ワインのおよそ2割を生産しているワイン王国です。


その中で山梨県を主要産地とする甲州ワインは、アルコール度数が低く繊細な風味やバランスの良い酸味などから和食にも大変良く合い、世界的な健康志向による食のライト化や日本食ブームにも乗って、甲州ワインのマーケットは徐々に広がりを見せています。

そして、その流れをしっかりと捉え、山梨の甲州ワインを国内外へ強力に発信しようと様々な活動が行われています。

まずは国際的な知名度向上の取組です。

山梨県内のワイナリーなどが、日本固有のブドウ品種から造られたワインとして、甲州ワインを世界のワイン市場の中心地である英国ロンドンにおいて、5年前からプロモーションしているのは御存知ですか?今年1月のプロモーション時には、英国のトップワインジャーナリストから「甲州ワインは世界水準のワインになった」との賛辞を受けるに至りました。

その評価を裏付けるように、国際ワインコンクールでの甲州ワインの受賞も相次いでいます。

今年6月には、ロンドンで開催された「デキャンター・ワールド・ワイン・アワーズ2014」にて、甲州ワインが日本としては初となる金賞を受賞しました。まさに甲州ワインが世界のワイン市場において認められつつあることを示しています。

国内においても、山梨県で開催されている国産ワインコンクールが年を追うごとに広がりを見せています。12回目となる今年、24道府県から過去最多の797点がエントリーするまでになりました。

全13部門の金賞受賞ワイン25点のうち、醸造地別では山梨県が約半数の12点を受賞しました。

今後も、県を挙げての甲州ワインのブランド力向上に取り組み、その成果を山梨県の経済や観光の発展につなげていきたいものです。

そのためには、私たち県民も誇りを持って県外に向かってPRしていきましょう。大切なお客様のおもてなしに、気軽な家族や友人との食事の際には、みなさん「開けよう、甲州。」です!


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今週のインデックスは…勝沼トンネルワインカーヴ


今月のインデックスは山梨のワインにまつわるウンチクを特集します。
3回目は「勝沼トンネルワインカーヴ」です。


トンネルワインカーヴとは、甲州市勝沼町につくられたトンネルを利用した「ワイン貯蔵庫」のことです。

このトンネルは明治36年に建造され、今もなおそのままの姿をとどめている「JR旧深沢トンネル」です。

貴重な鉄道文化の遺産でもあるレンガ積みのトンネルを残しつつ、ワインの長期熟成と付加価値を高める施設として有効に活用されています。
 
私は今そのトンネルカーヴの入口に来ています。立派な石積みで歴史を感じます。

ここでは入り口付近の見学もできるということで早速中へ入ってみたいと思います。

中に入ると涼しいと言いますか、ひんやりして寒いくらいです。中の温度は年間を通じて6~14℃、湿度は45~65%と、ワインの熟成には最適な条件。とても長くレンガ積みのトンネルが1100メートルも続きます。そして約100万本のワインを貯蔵できるそうです。
 
このワインカーブ、甲州市のワイン醸造を支えたインフラ施設・建築物として、経済産業省の近代化産業遺産にも認定されています。

ワインメーカー用と個人用のユニットが用意されていて、レストランや個人用の1ユニットはワイン300本が収容可能。保管料は1ヶ月2500円です。ユニットごとに施錠がされていて、保管には万全を期しています。
お隣の管理事務所では観光案内とワインの販売も行っています。


またワインカーヴの対面には明治36年から平成9年まで中央本線下り線として使用されていた「大日影トンネル」があり、こちらは遊歩道として整備されています。

トンネル内には鉄道標識、待機所、水路が当時のまま残されています。昭和初期まで走っていた蒸気機関車の煙突から排煙された煤が
黒く付着していて、趣を感じます。こちらは年末年始を除いて、午前9時~午後4時まで通行できます。


トンネルワインカーヴも遊歩道も山梨の貴重な観光資源となっています。秋の行楽にお出かけになってみてはいかがでしょうか?


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今週のインデックスは…ワインタクシー


今月のインデックスは山梨のワインにまつわるウンチクを特集します。
2回目は「ワインタクシー」です。


やまなし観光推進機構が、昨年の10月より運行を開始した「ワインタクシー」。
JR石和温泉駅発着の乗合いタクシーで、笛吹・勝沼エリアを結ぶルート、そして笛吹・勝沼エリアのワイナリーを回遊する2つのルートがあります。

まず、笛吹・勝沼エリアを結ぶルートでは1938年創業でロリアンというブランド名で有名な白百合醸造と石和温泉駅を往復します。白百合醸造ではワイナリーや工場の見学だけでなく、生ワインのボトル詰めやオリジナルラベル作りなどの珍しい体験もできます。

そしてもう一つ、笛吹・勝沼エリアのワイナリーを回遊するルートでは白百合醸造からシャトー・メルシャン、ルミエール・ワイナリー、中央葡萄酒と4つのワイナリーを巡ります。

シャトー・メルシャンは 1877年勝沼に日本で最初に誕生した民間ワイン会社「大日本山梨葡萄酒会社」をルーツとするワイナリー。ワインテイスティングに加え、ワインの造りやブドウ栽培の歴史を楽しみながら学ぶことができるワイナリーツアーに参加するのもおすすめです。

そしてルミエールは 明治18年創業の歴史あるワイナリー。ショップ前に広がるブドウ畑の散策もおすすめです。地元食材にこだわったフランス料理のレストラン「ゼルコバ」では、旬のコースメニューも楽しめます。

中央葡萄酒 はグレイスワインの名で親しまれ、「甲州キュヴェ・ドゥニ・デュブルデュー2006」がイギリスへの輸出第1号の国産ワインになるなど、日本のワイン造りのトップランナーといえるワイナリーです。


ワインタクシーではこの2つのルートに乗合バス感覚で乗車しながら甲州ワインを思う存分楽しむことができます。利用料金は大人1人3,500円。予約制で子どもも同額ですが、子どもへのアルコールの提供はありません。

運行日は4月~9月の土・日・祝日です。今月のチャンスはあと僅か!

お申込・お問い合わせは「やまなし観光推進機構」電話055-231-2230まで。

多くの人に山梨のワインを知ってもらいたいと、観光客をワイナリーに送り届け、ワインの魅力を広めているワインタクシー。是非皆さんも利用してみてはいかがですか。


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今週のインデックスは…宮光園


今月のインデックスは山梨のワインにまつわるウンチクを特集します。
初回は宮光園です。


宮光園は、山梨のワイン産業の先駆者である宮崎光太郎が現在の甲州市勝沼町の自宅に整備した、宮崎葡萄酒醸造所と観光ブドウ園の総称です。

現在では多く見られる、ブドウ棚の下でブドウを食べたり、ワインを飲む観光ブドウ園のスタイルは、宮光園から始まったと言われています。

遡ること明治10年。
現在の甲州市勝沼町下岩崎で有志によって設立された日本で初となるワイン醸造会社「大日本山梨葡萄酒会社」が解散した後、宮崎光太郎と、フランスでワイン醸造を学んだ土屋龍憲が同社の醸造用具一式を譲り受け、「甲斐産葡萄酒醸造所」としてワイン造りを始めます。

そして大正元年にはこの醸造所に観光ブドウ園として「宮光園」を創設し、昭和9年には「甲斐産商店」から「大黒葡萄酒(株)」へ組織を変更しました。その後も昭和天皇をはじめ皇族の方々、内閣総理大臣など政府関係者も多く見学に訪れ、山梨がワイン醸造のメッカとなる礎を築いていきました。

昭和22年に宮崎光太郎が死去した後、吸収合併を経て大黒葡萄酒のブランドはなくなりましたが、関係者から甲州市に寄付された土地建物が平成23年3月から一般公開されていて、在りし日の姿を垣間見ることができます。

現在残されている建物は明治29年に建築された和風建築ですが、昭和3年に2階部分を洋風に改築し、1階は純和風、2階は洋風という
大変趣深い建物でもあります。この建物は経済産業省の近代化産業遺産に指定されています。

また保存整備の際に発見された数々のフィルムは、当時のワイン醸造の様子や皇族が訪れた際の様子などが動画で収められている歴史的にも価値ある資料で、当時の生活を知る上でも大変貴重なものです。
この映像は宮光園の見学の際に見ることができます。

近年、山梨のワインは国内だけでなく国外でも高い評価を得るようになっています。山梨が世界に誇るワインの歴史を知り、親しんでいただく
ためにも是非お出かけになってみてはいかがでしょうか。


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