岩窪のヤツブサウメ

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2月は県内の「梅」を特集しています。
2回目の今回は甲府市岩窪町、武田信玄公の墓所に植えられている県の天然記念物 ヤツブサウメです。


一つの花に7つも8つも実を付けることから、八つの房、ヤツブサウメと呼ばれている大変珍しい木です。

今日は山梨県立大学2年 橘田侑奈さんと一緒に武田信玄公墓所にやってきました。

三浦)橘田さんよろしくお願いします。

橘田)よろしくお願いします。

三浦)実は今回、まだ来るのが早過ぎてしまって梅の花は咲いていません。
今日は月に一度、この信玄公墓所の清掃活動をされている岩窪朗仁クラブ 白扇会のみなさんにお集まりいただきました。こんにちは。

では会長の木内喜七郎さんにお話しを伺います。

三浦)この信玄公墓所、皆さんにとってどんな場所なのですか?

木内)憩いの場所といいますか。昔、子どもの時はここで鬼ごっこをしたり木に登ったりする遊び場だったと思います。今はそういう光景はあまりみられませんが、我々年寄りが来て月に一度の掃除で汗を流してその後でお茶を飲むという楽みがある、憩いの場所です。

三浦)ヤツブサウメは毎年どのくらいの時期に咲くのですか?金丸さん、教えてください。

金丸)だいたい3月の末頃です。信玄公の命日が4月12日でして、その前の日の11日に墓前祭を行いますが、その頃に桜が咲きます。それよりも早く咲きます。

三浦)今回は去年金丸さんが撮られた写真を持ってきて頂いたのですが、淡いきれいな梅の花を咲かせています。

金丸)密度が高い梅で、匂いも結構良いです。

橘田)三浦さん、実は私、ヤツブサウメに関する言い伝えを調べてきたんです。信州川中島で、上杉謙信と武田信玄が戦った時の話です。

ある日、信玄公は戦の最中、咽喉が非常に乾いたので従者に水を求めました。しかし、水の用意をしてこなかったのか、従者は水の替りに梅を差し出しました。信玄公は、乾きを癒そうと梅を口に入れ、噛んだところ実が八個に割れ、信玄公は割れた実をその場に捨てました。やがて、その実から芽がで、成木し、梅の実をつけれるようになると不思議なことにその梅の木は、一つの花が咲いた後八個の実を結ぶようになったという逸話があるそうです。

三浦)不思議な話ですね。

このヤツブサウメは普通の梅より少し開花が遅く、3月下旬頃に花が咲くそうです。
薄ピンクの可憐な花が、静かに春の訪れを告げてくれます。
またその時期に訪れたいですね。

橘田さん、木内さん、金丸さん、ありがとうございました。


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