森林環境税の取り組み

今月は「環境」をテーマにお送りします。今回は県で平成24年度から導入している「森林環境税」、その取り組みについて森林環境総務課、内田浩平さんに伺います。

小松アナ:森林の役割について教えていただけますか?
内田さん:山梨県の78%を占める森林は、木材などを生産するだけでなく、山くずれや洪水などを防ぐ働きや豊かな水をたくわえ、供給する働きなど、さまざまな働きを通して私たちの生命や財産を守ってくれています。そんな森林ですが、特に人の手によって植えられた人工林では、間伐など適切な整備がされないと、それらの働きができなくなってしまいます。
 
小松アナ:森林を守るための森林環境税なんですね。
内田さん:私たちの暮らしを支える貴重な財産である森林を県民全体で守り育て、次の世代に引き継ぐために、平成24年4月から導入されています。既存の県民税均等割に上乗せする形でご負担いただき税額は個人が年額500円、法人が均等割額の5%相当額とし、この税収を活用し、各種事業を行っています。

小松アナ:森林環境税等を活用した取り組みにはどのようなものがあるんですか?
内田さん:3つの基本施策を掲げて事業を行っています。一つ目は「多様な公益的機能の維持・増進を図る森づくり」です。先ほどお話した荒廃した人工林の間伐や放置されヤブ化した里山林の整備を行っています。これまでの7年間で約5,300haの間伐や720haの里山林整備などを行ってきました。2つ目は「木材・木質バイオマスの利用促進」です。保育所、幼稚園、小中学校などへ県産材を使った机や椅子の導入を支援しています。3つ目は「社会全体で支える仕組み」です。教育機関などが行う森林体験活動を支援したり、県民の皆さんを対象とした森林整備現場見学会を開催しています。森林体験活動では、子どもたちに、森林の必要性や大切さを学んで理解してもらうことが狙いです。県では、県民の皆様からいただいた森林環境税を有効に活用し、全な森づくりを着実に進めていきます。
 

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