第25回「尾県郷土資料館」(9月20日放送)
都留市、リニア実験線の通るほど近く。
旧尾県学校、「尾県郷土資料館」があります。
郡内に残る唯一の、藤村式と呼ばれる洋風建築。
バルコニーのある木造2階建て、
間口・奥行ともに、12.7メートルの、
正方形の建物です。
正面の柱は、下に礎盤のある円柱。
宝形造りの屋根の、
さらにその上には、かわいらしい塔屋が乗っています。
付けられている棒は、避雷針ではなく、飾り。
地元の子どもたちは「ねぎ坊主」と呼んでいました。
文明開化で近代の学校制度が始まり、
村中総出で木材を切り出し、建設。
明治11年に誕生したハイカラな校舎は、
近隣で評判となりました。
昭和16年に廃校となってからも、
地域の人々に愛され、大切に使われました。
そして昭和48年、復元工事が行われ、
郷土資料館に生まれ変わったのです。
明治時代の教室・教員室・裁縫室が復元されているほか、
寺子屋時代から昭和までの学校・教育に関する資料や、
昔懐かしい遊び道具も展示されています。
文化の中心として、
のどかな町にモダンな風を運んできた学校。
現在も誇らしげに、人々を見つめています。
2016年9月20日 23:00