紹介した建物

第46回「武徳殿」(甲府市)

 

大きな窓の上には、

ガラスに格子の入った欄間。

 

桁行11間、梁間7間の、

千鳥破風付入母屋造り、

屋根は平瓦と丸瓦を組み合わせた

寺院のような本瓦葺です。

 

屋根を飾る鯱は、改修時に付けられたもの。

 

中は、東側が板敷の剣道場、

西側が、畳敷の柔道場。

 

天井は、二段階に高く上げた、

二重折上格天丼で、

江戸城や二条城二の丸御殿に用いられた、

格式高い造りになっています。

 

長押し(なげし)には、

釘を隠す、花弁型の釘隠が付けられています。

 

完成当時は、玉座が設置され観覧席もありました。

 

丁寧で手の込んだ、

近代和風建築の特徴を残す建物。

武道継承の場にふさわしい、

きりりとした佇まいを見せています。

2017年2月14日 23:00