第10回 6月11日OA「津金の鏝絵」
北杜市須玉町津金。あちらこちらにある白壁の土蔵。
その妻の部分にある丸い形のレリーフが「鏝絵」です。
明治8年に作られた藤村式建築の津金学校の2階に、たくさんの鏝絵と資料が展示公開されています。
通常は、家紋や火災除け・厄除けの「水・龍」といった文字ですが、
津金の鏝絵には、鶴や鷹などが描かれた芸術作品と呼べるものもあります。
家と家族の幸福を願う鏝絵は、現在も御所、下原、大和地区など10数か所で見ることができます。
在来工法の衰退と共に、腕利きの左官職人が減少し、一時は「幻の技巧」となりましたが、近年、漆喰と共に、再び脚光を浴びています。
職人の技術の高さ、大衆文化の中から発生した、芸術作品とも言えるでしょう。
2019年6月11日 23:00