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紹介した内容

第4回「願い橋、叶え橋」(身延町)


 

身延山久遠寺の門前町として栄えてきた身延町にある「願い橋」と「叶え橋」。その昔、近くの村に、病気の母親と暮らす若者がいました。薬を買うために、大切な着物を売りに出た若者は、桑柄川の橋の上で、ひとりのお坊さんに出会いました。寒そうな姿のお坊さんをふびんに思った若者は、大切な着物をあげてしまいました。するとお坊さんは、「これでお粥を炊いて、宮沢川の岸にある南天の木で箸を作り、お母さんに食べさせなさい」と言って、若者に一握りのお米を渡しました。さっそく言われた通りにすると、母親の病気が、たちまち治ったのです。この話が広まり、ふたつの川に架かる橋は、いつの頃からか、「願い橋」「叶え橋」と呼ばれるようになりました。

2020年4月28日 22:00