withあにまる

2025年9月19日(金)放送 動物の明日をつなぐ技術力

Pocket

出演者情報

株式会社スワ 望月直樹さん

自動車部品や計測機器など、精密機械加工で培った技術力を生かして医療機器分野に参入。ペットブームを受け、2009年にチタン製の動物専用骨折インプラント「タイタンロック」の初代モデルを発売し、現在、全国の動物病院で普及しています。

放送内容

Q.株式会社スワについて教えて頂けますか。

A.スワは、1970年に富士吉田に創業し、自動車やOA機器、測定機器等に使用される、高精度な金属部品の製造を行っています。この長年培った加工技術を生かして、医療部門を立上げ、動物の骨折治療に使用する医療器具の開発・製造・販売、アフターフォローまで一貫して行っています。

 

 

Q.スワが開発した動物の医療器具について教えてください。

A.主に小型の犬や猫の骨折の治療に使うチタン製のインプラント「タイタンロック」です。骨折した骨を整復してプレートを骨にあてて、専用のスクリューで固定します。骨の大きさや形状、骨折の症例に対応できるように様々な種類のプレートを製造し、プレートとスクリューがロックするロッキング方式を採用しています。素材には、軽くて強度が高い上に、耐食性あり、生体への親和性も高いチタンを使っています。チタンは加工が難しいので、県の富士技術支援センターや山梨大学工学部から、価試験やアドバイスの支援を受けてチタンの加工技術を習得し、外科専門の獣医師との共同で、このタイタンロックの開発および製品化を行いました。動物の医療機器で、小径の「ロッキングシステム」を導入したのは、国内ではスワが初めてです。

 

 

Q.今後の展望を教えてください。

A.タイタンロックは現在、全国400カ所以上の医療機関の会員登録と導入を頂いています。獣医師の先生方から骨折の手術がより確実に容易にできるようになったという声を頂くとやりがいを感じます。現場の獣医師から「ありがとう」と言われるものづくり、その先に、動物たちや飼い主の皆さんの笑顔があると思っています。元気になった動物たちの姿をみると本当に嬉しい気持ちになります。かけがえのない「家族」の未来をサポートするために、医療現場のニーズに合った改良や新商品の開発に取り組み、動物医療をここ山梨から支えていきたいと考えています。