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2026年9月21日(月)放送 野生動物との共生 音で引く境界線

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出演者情報

 

 

T.M.WORKS 轟秀明さん

野生動物の交通事故死「ロードキル」を防ごうと、自動車部品の企画・開発力を生かし、シカが嫌がる音を発生させる「鹿ソニック」を開発。研究と実証実験を重ね、クマやイノシシ、鳥にも効果がある装置も開発し、全国の幹線道路や線路沿い、空港などに設置されています。

 

放送内容

どのような方法で野生動物との共生を目指していますか。

T.M.WORKSは、富士河口湖町にある自動車部品メーカーです。その技術を応用して、シカ、イノシシ、クマ、鳥など、野生動物を遠ざける音を利用した装置を研究、開発しています。野生動物による農作物の被害や、道路・鉄道への侵入、航空機との衝突など、さまざまな問題があります。私たちは、「音」に着目して、動物によって異なる習性や反応を研究し、野生動物との共生を目指しています。装置の開発、改良においては、大学の研究者の皆さんとも連携しながら、実際のフィールドで実証実験を重ねています。岡山理科大学や帯広畜産大学・会津大学などと連携して、野生動物の行動や音への反応を確認しながら、より効果的な装置にするための研究を進めています。

 

どのような動物に対応した装置を開発していますか。

動物によって反応する音の周波数が違いますので、シカ、イノシシ、クマ、鳥など、それぞれに合わせて研究しています。シカ対策では、農地だけではなく、鉄道や高速道路などで導入されています。鉄道では、富士急行線をはじめ、JR東日本管内などで、線路へのシカの侵入対策として活用されています。高速道路では、NEXCO中日本やNEXCO東日本の管内でも導入されています。鳥対策用の装置「バードソニック」という装置は、航空機と鳥が衝突する「バードストライク」の対策として、現在、成田空港や関西国際空港、中部国際空港など、国内12カ所の空港で導入されています。また、近年天然記念物のオオジロワシなどが衝突して、問題になっている風力発電所にも導入が始まっています。各装置について、全国の自治体や企業などからお問い合わせをいただいています。

「クマ」に対応した装置について教えてください。
設置環境にあわせて「くまドン」と「熊ソニック」という2種類の装置を開発しておりまして、「熊ソニック」は岐阜県白川村の世界遺産・白川郷にも導入いただいております。どこに設置するか、どのように使うかが非常に重要なので、私たちは依頼を受けたら、現地に訪れ、クマの目撃情報や移動経路、地形、周辺の環境などを確認します。被害が起きている場所や、動物が実際に利用している場所を把握した上で、設置場所を考えてその場所に合った対策を提案しています。このほか、新たに携帯して持ち歩くことが可能な「PORTABLEくまドン」を開発しました。ただ、クマを必ず追い払うことを保証するものではなく、クマがこちらに気づいたときに、音によって一瞬ひるんだり、ためらったりする時間をつくることを考えています。クマよけのスプレーの準備できる時間をつくることがこの装置の大きな目的です。ポータブルくまドンは、熊が嫌がる音を10秒に一度音を鳴らすことで人がここにいるぞと教えることで、あえて人に近寄ってこないことが期待できます。野生動物との共生には地域で協力して対策に取り組む必要があります。収穫の秋を迎える中で、果物の木があったらきちんと実を回収したり、生ごみをきちんと片づけたりするなど、野生動物を人の生活圏に呼び寄せない行動も大切です。お互いの命を守るために、ともに生きているという意識を持っていただけたら嬉しいです。

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