第882回「初夏の風景」2021.6.12OA 春の嵐が、麓を襲い始めます。 富士の南。駿河湾からの風が、稜線を乗り越えてきます。 西からの風は、東へ、雲をたなびかせます。 空高く、嵐の本領は、重くのしかかってきました。梅雨時の空は、暗い初夏です。 湖面には、嵐が続きます。 ひと雨ごとに進む、里の風景。 代搔きが、富士の水を台地になじませます。 里の、大切な、初夏の風景です。 爽やかな風も束の間。上空には、冷たい風と雲が再登場しました。 山を押しつぶすような、厚い雲の流れ…。 頂きの季節は、ちょっとだけ、後戻りします。