2022年9月23日放送
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2022年9月23日放送

こちらで放送内容を聴くことができます

 

 

 

 

こども食堂

 

小松 新型コロナウイルス感染症の不安等もあり、人とのつながりが希薄になりがちな現在、こども食堂によって「食のある安心」「団体とつながる安心」が提供されています。詳しいお話を県子ども福祉課の井澤 久さん、そしてNPO法人 にじいろのわ 土屋茂理事長に伺います。よろしくお願いします。

 

2人 よろしくお願いします

 

小松 まず「こども食堂」について、井澤さん教えてください。

 

井澤 貧困家庭の救済や、子どもたちが一人で食事をする孤食などの解消を目指し、無料や安価で食事を提供する取り組みです。食事だけでなく学習支援や地域住民の交流拠点としての役割もあり、山梨県内には40箇所あります。

 

小松 県では「こども食堂」にたいしてどのような取り組みを?

 

井澤 県では、子ども食堂と利用を希望する家庭の間や、食堂同士のネットワークづくりを支援している他、イベントへの支援やバス代の補助、県の他部署での取り組みや企業からの支援とのマッチングを行って、子ども食堂の活動をバックアップしています。

 

小松 県のバックアップがあれば安心ですね。ではここからは、経済的貧困、社会的な支援を受けられるつながりが不足している母子家庭の支援を行っているNPO法人にじいろのわの土屋茂理事長に伺います。にじいろのわではどのような支援をしているんですか?

 

土屋 コロナ禍にあって、食事の場を提供するのではなく、食材の送付に活動内容を変えて支援をする団体が多いのですが、「にじいろのわ」では、対面でのやりとりにこだわり、食材やお弁当を提供しています。対面でのやりとりをすることで、食事が摂れているか、いじめにあっていないか、虐待がないか、といったことがわかります。ここで問題があると判断した場合には、「にじいろのわ」に参画する専門家や行政機関につなぐのも、私たちの役割です。

 

小松 つながりの支援としてSNSLINEを使った支援もあるそうですね?

 

土屋 弁護士・医師・税理士・看護師・教師などの専門家を含めたLINEグループがあり、そこで「にじいろのわ」につながっている母子家庭からのSOSがあれば、各専門家がそれぞれの立場から、助言をする仕組みもあります。

 

小松 それは安心ですね。学習支援や体験学習などはどんなことを?

 

土屋 「にじいろのわ」では、母子家庭の親子だけでなく、大学生スタッフ、発達障がい児、ウクライナからの難民など様々な人が参加するボランティア活動などを行っています。体験学習の内容自体だけでなく、それぞれが、様々な立場、様々な困難を知ることで自分の置かれた立場を客観視することも重要な学びであると考えています。

 

小松 「にじいろのわ」につながるためにはどうすればいいでしょうか?

 

土屋 はい、山梨県ボランティアNPOセンターにお越しいただくか、

お電話で「にじいろのわ」につながり、支援を受けることができます。

 

小松 山梨県ボランティアNPOセンターは甲府市丸の内にある「エミフル」内にあります。
電話番号は055-224-2941です。日曜日と月曜日・祭日以外の午前9時から午後5時までお電話を受け付けています。
支援を必要としている方、まわりにそんな親子がいる方、ぜひご相談ください。ここまでは「こども食堂」について県子ども福祉課の井澤 久さん、そしてNPO法人 にじいろのわ 土屋茂理事長とお伝えしました。ありがとうございました。

 

 

 

デジタルデトックス

 

小松 新学期が始まってしばらく経ちました。生活リズムが再び崩れることも多いこの時期に、デジタルデトックスの必要性と取り組む際のポイントについて県精神保健福祉センター 志田博和 所長とお伝えします。

デジタルデトックスについて教えてください。

 

志田 デジタルデトックスとは、一定期間スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスとの距離を置くことでストレスを軽減し、現実世界でのコミュニケーションや、自然と再びふれあうきっかけを作る取り組みのことです。

 

小松 デジタル機器に依存していると、どんな問題がありますか?

 

志田 デジタル機器への依存により、日常生活で、例えば、成績が低下する、遅刻、授業中の居眠り、友人とのトラブルなどが危惧されています。
また、パソコンやスマホの画面が発する人工的で強い光は、体内時計を調整するホルモンの産生を抑制し、生活リズムを乱すだけでなく、自律神経や免疫系にも悪影響を及ぼします。

それから、過剰使用により精神疾患の発症や、もともとの精神疾患を悪化させる可能性も指摘されています。

 

さらに依存の問題もあります。

人間は単体では弱い生物ですので、生存に必要な情報を収集したり、仲間とつながりをもつことで不安の解消につなげたい、という欲求は誰にでもあります。

 

しかし、不安の解消というのは一方で快感にもなるので、その快感を得るために、必要以上に情報収集、ゲーム、SNSをしてしまう、やめたくても不安がおそってくるのでやめられない、という依存状態に陥る可能性があります。

 

小松 だからついついネットを見てしまうんですね。子どもたちへの影響が心配ですね。

 

志田 そもそも幼児はデジタルデバイスに接しない生活を送らせるべきですが、スマホを持つ時期の低年齢化が危惧されています。

子どもたちの成長にはデジタルデバイスを介さないリアルなコミュニケーションが重要です。便利な世の中ではありますが、デジタルから離れて心身ともにリラックスできる時間を確保することも、現代社会には必要です。

 

小松 どのようにデジタルデトックスをすればよいですか?

 

志田 まずは自分がどのくらい使っているのを知ることです。そして実際にデトックスを実行してみましょう。

具体的には寝室にデジタル機器を持ち込まない、通話やSNSの通知をオフにするなどです。

そしてデジタル以外のいろんなことに興味を持って他の楽しみを知ることも大切です。それによりデジタル機器への依存を軽減することができます。

 

小松 ヒマな時間にインターネットやゲーム以外に興味をもってできることを見つけるといいんですね。
ここまでは県精神保健福祉センター 志田博和 所長とお伝えしました。ありがとうございました。

 

 

次回は10月28日(金)17時15分放送

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