2023年8月25日放送
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2023年8月25日放送

こちらで放送内容を聴くことができます

 

 

 

 

子どもたちの防災力を高める、やまなし防災ガイドブック

 

小松 91日は防災の日です。そして8月30日~95日は「防災週間」です。この期間に家族で災害への備えを見直したいものです。

小中学生を対象に県が2月に作成した「やまなし防災ガイドブック」について、防災危機管理課の中島光紘(なかじまみつひろ)さんとお伝えします。中島さん、よろしくお願いします。

 

中島 よろしくお願いします

 

小松 小中学生を対象に作成された、「やまなし防災ガイドブック」。どんな一冊でしょうか。

 

中島 子どもの頃から防災に関心を持ち、いざというときに自分や家族の身を守れるように、防災への意識を高める目的で、県では初めて、小中学生を対象にした防災ガイドブックを作成しました。この一冊には山梨で起こりうる、洪水・土砂災害、地震、雪害、富士山噴火についての基本知識や避難方法に加えて、山梨県の地形的な特徴にからめた防災情報も盛り込みました。

 

小松 開いてみますと、漢字にはルビがふられて、イラストも多く入っていて、お子さんも手に取りやすいですね。

 

中島 このガイドブックには、防災クイズも盛り込んだり、自分で書き込むチェック項目も取り入れ、より身近に、そして自分の事として感じてもらえるように工夫しました。

 

小松 それぞれのページには随所に2次元コードもが付いていますね。

 

中島 スマートフォンに親しんでいるお子さんも多いので、気象や防災情報にアクセスできる2次元コードを挿入しました。また、各ページには視覚に障がいのある方に向けて、音声で文章を読み上げるアプリ『ユニボイス』のコードも挿入しました。こちらは専用アプリをインストールすると、スマートフォンや携帯電話、また専用の読み取り装置で利用することができます。

 

小松 ユニバーサルなガイドブックになっているんですね。それでは内容をみていきましょう。第1章にあたる「ステップ1」のテーマは「災害から命を守る」ですね。

 

中島 まず皆さんが住んでいる山梨県は、どのような地理的特徴があるかそして過去の災害について、クイズ形式で学べるようになっています。それでは、ここで小松さんにクイズを出題してもよろしいでしょうか。ラジオをお聞きの方も一緒に考えてみてください。

 

3択問題です。問題はこちら。「山梨県を流れている川は何本でしょう?」

214本 ②476本 ③610本。

 

それでは、お答えをどうぞ!

 

小松 3610本!

 

中島 正解です。

 

小松 2番か3番で悩みました。610本も川が流れているんですね。

 

中島 一級河川、二級河川を合わせて、山梨県には川が610本あります。山梨県は川の数が多いうえに、長さが短く、川の傾きが急なことが特徴です。答えの部分には解説もありますので、理解を深めていただけます。

 

小松 クイズに続いては、災害の種類ごとに特徴や避難方法が書かれています。

 

中島 このページも、山梨の地形の特徴や過去の災害の事例と紐づけながら、身近に感じてもらう工夫をしました。たとえば洪水のページでは、山梨は洪水が起きると地形の特徴から被害の範囲が広がりやすいことや、急な傾斜の川が多いために、雨が降り始めると短時間で街に水が集まってしまい、過去には何度も大水害が起きていることを紹介しています。

 

小松 避難のポイントについても、多岐にわたっていて、「洪水や土砂災害が起きたときには川には近づかない」「歩ける水深はひざ下まで」「持ち物は最小限にして運動靴で避難しよう」とか、「切れた電線は危険」など具体的なアドバイスがいくつも書かれています。

 

中島 お子さん一人一人が命を守るために、自分で判断や避難ができたり、知識として備えてもらいたい情報を盛り込みました。

 

小松 地震のページでは、家の中で逃げ込める場所をさがしておくことや、避難の方法・ポイントについて紹介していますが、家具を固定する方法など被害を予防する方法も書かれていますね。

 

中島 地震については、県が約25年ぶりに行った「地震被害想定調査」によって、揺れに弱い古い建物の耐震化や家具の固定、初期消火を行った場合、揺れによる建物の全壊棟数や死者数を大幅に減らせることが分かりました。家庭や登下校中の危険な場所にも気づけるように意識をしてもらいたいと思います。

 

小松 自分で身を守るには、身の回りの危険な場所を知っておくことが大切ですね。そして、ステップ2は、「事前に備える」というテーマで、各種ハザードマップや、災害時の連絡方法や防災グッズなどの備えが盛り込まれています。

 

中島 防災グッズについても、避難時持ち出し用と、自宅に置いておくもので分けてチェック項目を設けています。非常時に必要な水や食料の備え方や、冷蔵庫の食料は傷みやすいものから先に食べようというアドバイス、そして、定期的に食べて新しい非常食に入れ換える「ローリングストック法」についても紹介しています。また、携帯トイレの使い方も、家族の人数に応じた準備や、使用後の片づけ方まで、イラストを交え、細かく説明しています。

 

小松 そしてステップ3は、「避難メモの作り方」ですね。

 

中島 洪水や土砂災害、地震、富士山噴火などが起きたときに、家族がそばにいるとは限りません。「どのタイミング」で「どこへ避難すべき」なのか、事前に具体的に考えておく必要があります。洪水や土砂災害では、テレビやラジオで、警戒情報や発災のニュースを知った時に、どこに避難したらいいか、避難場所にはどのくらいの時間で行けるかなど、事前に認識しておくことが大切です。

 

小松 災害のことを想像すると怖くなってしまうかもしれませんが、このガイドブックを通じて、自分の命を守るための避難方法や備えについて、オリジナルのメモづくりをしてほしいですね。

 

中島 ぜひご家族と一緒にメモを作って、避難の可能性のある親せきや知人の家には、事前に連絡をしておくなど、事前の備えを進めてほしいと思います。

 

小松 やまなし防災ガイドブックは、どこで入手できますか。

 

中島 やまなし防災ガイドブックは、山梨県のホームページからダウンロードできます。冊子でほしい方は、中央市にある山梨県立防災安全センター、または山梨県庁防災新館4階の防災危機管理課でも配布しています。

 

小松 このガイドブックでお子さんにも防災の意識を高めてほしいですね。

きょうは、防災危機管理課 防災企画担当 主任、中島光紘(なかじま・みつひろ)さんとお伝えしました。中島さん、ありがとうございました。

 

 

次回は9月22日(金)17時15分放送

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