2015年10月アーカイブ

今回のインデックスは…富士山-信仰と芸術-



 

10月のやまなしINDEXは、芸術の秋特集をお送りしています。
県の文化施設で行われている企画展・特別展を紹介します。
 
今回は、山梨県立博物館企画展「世界遺産登録記念・開館10周年記念特別展 富士山―信仰と芸術―」をご紹介します。
 
県立博物館の学芸員、近藤暁子さんにお話を伺います。
近藤さんよろしくお願いします。
 
近藤さん:宜しくお願いします。
 
加藤:富士山の信仰と芸術ということなんですが、どのような企画展でしょうか?
 
近藤さん:富士山は、とても美しい姿と古代から噴火を繰り返してきた荒ぶる姿の両方併せ持つことから、長らく信仰の対象とされてきたんですけれども、さらには芸術作品を生み出す創作の源としても常に人々の憧れを集めてきたといえます。そういった側面をご紹介する展覧会です。
 
加藤:確かに富士山はいろいろな顔を持ってますけれど、なんだか神聖な気持ちになりますし、富士山を題材にした芸術作品も多いですよね。
 
近藤さん:そうですね。富士山は平成25年6月に世界文化遺産に登録されまして、その重要性が日本のみならず世界的に認められるところとなったわけですが、そこでこのたび、富士山に関する文化財を一堂に集めた展覧会を、富士山にゆかり深い、山梨・静岡両県が手を携えて開催する運びとなった次第です。 
特に今回は、富士山の多様な文化の関わりのなかでも、富士山信仰・富士信仰を中心として、信仰を元にして生み出された芸術品の数々についてもご覧いただくといった企画で考えております。
 
加藤:見どころたくさんあるんですね。中でも近藤さんがぜひ見てほしいというところはありますか。
 
近藤さん:富士山の信仰の絵画として大変著名な富士山本宮浅間大社さんがお持ちの富士参詣曼荼羅図、あるいは山梨県南アルプス市にあります江原浅間神社でご所蔵のご神像なんですけれども浅間神像、なかなか見る機会のないものなのでぜひ会場でご覧になっていただきたいと思います。残念ながら展示の期間というのがございまして、11月の下旬・21日までの展示となるんですが、他のものも前半後半と分けて見どころがそれぞれございますのでお越しいただきたいと思っております。
 
世界遺産登録記念・開館10周年記念特別展 富士山―信仰と芸術―は11月30日(月)までとなっています。休館日は毎週火曜日ですが11月3日は開館、翌4日(水)がお休みとなります。開館時間は午前9:00~午後5:00までです。富士山が世界遺産に登録されたこの機会に改めて作品に触れてみるのもいいかもしれませんね。近藤さん、今日はありがとうございました。
 
近藤さん:ありがとうございました。
 





clover clover clover



「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。



是非お楽しみ下さい。

 

今回のインデックスは…縄文の美



 

10月のやまなしINDEXは、芸術の秋特集をお送りしています。
 
今回は、山梨県立考古博物館特別展
「縄文の美-世界に誇るJOMON芸術-」をご紹介します。
 
甲府市下曽根町の県立考古博物館に来ています。今こちらに立っていますと、縄文時代の様々なデザインの土器、迫力のある大きさのものがありますし、小さめなものまでさまざまなものが展示されています。きょうは学芸課の村石眞澄さんにお話しを伺います。村石さんよろしくお願いします。
 
村石さん:こんにちは。
 
加藤:縄文の美、どのような企画展なんですか?
 
村石さん:縄文土器は古くから工芸品としては評価されていたんですけれども、芸術作品として評価されるようになったのはなんと60年前、岡本太郎が評価したのに始まります。
 
加藤:比較的最近のことなんですね。
 
村石さん:そうですね。それが世界に行ってもかなり評価を受けてまして、日本が持つ古い文化ということでかなり世界でも展示をしております。
 
加藤:関東甲信越地域からはたくさんの縄文土器が出土されてるんですよね。
 
村石さん:そうですね。特に今回新潟、群馬、長野の土器を借りてきまして、山梨と合わせて、山梨が中期の文化中心なんですけれども、縄文土器の素晴らしい逸品を集めてそれを見ていただきたいと思います。
 
加藤:村石さん、こちらの火炎型土器というもの、だいたい大きさは30㎝ぐらいでしょうか。なんだか上の部分に波打っているような突起物があって、名前の通り火が燃えているように見えるんですけれども。
 
村石さん:小さな三角形の突起がたくさん連続していまして、そこの上にさらにイノシシを思わせるようなとか、一般的には鶏のトサカみたいな取っ手が4つついている、これが大きな特徴になります。燃え上がるようなとか、水が流れるような強いエネルギーを感じます。
 
加藤:どういったときに使われていたんですか。
 
村石さん:よく見ていただくと煤がついていますので、煮炊きに使ったことは間違いないです。お祭り用に特別に作られた器になります。
 
加藤:縁起のいい土器でもあるんですね。
 
村石さん:ええ、そうですね。
 
加藤:期間中は関連イベントもあるそうですね?
 
村石さん:11月7日(土)に縄文鼎談ということで縄文土器2万点を撮影した写真家、そして岡本太郎を研究する美術芸術の専門でありながら考古学も専門としている人に来ていただき、鼎談を行います。
 
加藤:お申し込み・お問い合せは山梨県立考古博物館 電話 055-266-3881 までお願いします。本日ご紹介した特別展は11月23日(月・祝)までです。みなさんも縄文土器が一堂に集まるこの機会に、私たちの住む土地の歴史について学んでみてはいかがでしょうか。村石さん、今日はありがとうございました。
 
村石さん:ありがとうございました。
 





clover clover clover



「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。



是非お楽しみ下さい。

 

今回のインデックスは…俳句百景



 

10月のやまなしINDEXは、芸術の秋特集をお送りしています。
県の文化施設で行われている企画展・特別展を紹介します。
 
今回は、山梨県立文学館の企画展「雲母」創刊100年記念「俳句百景 季節を生きる喜び」をご紹介します。
 
今日はこの企画展について、県立文学館の学芸員、中野和子さんにお話しを伺います。中野さんよろしくお願いします。
 
中野さん:こんにちは。よろしくお願いします。
 
加藤:俳句百景、どのような企画展なんですか?
 
中野さん:山梨の俳人、飯田蛇笏、飯田龍太の主宰した俳句雑誌「雲母」が、1915(大正4)年に創刊されてから今年で百年を迎えました。これを記念した「俳句」の企画展で、今回は「季語」をテーマにした展覧会です。
季語は、日本の自然、風土、人々の暮らしに育まれながら、俳句文芸の中で生み出され豊かな広がりをもたらしてきました。
そして日本人は実生活で体験する季節だけでなく、俳句を詠み、味わうことでも「季節を生きる喜び」を得てきました。
この企画展では、近代俳句が生み出した数々の名句や特徴的な季語の句を、春夏秋冬に分けて作者直筆の資料で紹介しています。
また、「雲母」の歴史をふりかえるとともに、歳時記、句会など俳句創作に関わる資料も展示しています。
 
加藤:季語をテーマにした展覧会ということですが、中野さんが思う見どころは?
 
中野さん:120作品ほどの俳句が展示されていますので、ご自身の気に入った句を探していただきながら、俳句を俳人の直筆で味わうことができます。また、俳句のおみくじや、展示室内で楽しめるクイズもご用意しております。
 
加藤:期間中は関連イベントもあるそうですね?
 
中野さん:10月31日(土)午後1時30分から、ねんてん先生の愛称でおなじみの俳人坪内稔典氏と、当館館長で歌人の三枝之氏が「俳句的人間、短歌的人間」というテーマで対談をします。参加希望の方は、文学館までお電話でお申し込みください。
 
加藤:2つのイベント合わせて楽しめそうですね。山梨県立文学館で開催中の企画展「俳句百景」は11月23日(月・祝)までです。休館日は26日(月)と11月16日(月)となっています。開館時間は午前9:00~午後5:00までです。芸術の秋ということでぜひこの機会に皆さん俳句に触れてみてはいかがでしょうか。きょうは県立文学館の中野和子さんにお話を伺いました。中野さん、ありがとうございました。
 
中野さん:ありがとうございました。
 





clover clover clover



「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。



是非お楽しみ下さい。

今回のインデックスは…ピカソ展



 

10月のやまなしINDEXは、芸術の秋特集をお送りしています。
県の文化施設で行われている企画展・特別展を紹介します。
 
今回は、山梨県立美術館特別展「ルートヴィヒ・コレクション ピカソ展」をご紹介します。
 
今日はこのピカソ展について県立美術館の学芸員、森川もなみさんにお話しを伺います。
森川さんよろしくお願いします。
 
森川さん:こんにちは。よろしくお願いいたします。
 
加藤:ピカソ展の内容を教えて下さい。
 
森川さん:20世紀を代表する芸術家の一人であるパブロ・ピカソの作品や写真を紹介する展覧会です。ピカソの魅力を様々な角度から楽しんでいただくために絵画だけではなく、版画や彫刻や陶芸作品なども展示しています。作品と写真はたくさんのピカソ作品を収蔵しているドイツのルートヴィヒ美術館から主にお借りしています。
 
加藤:絵だけではなく彫刻や陶器も作っていたんですね?
 
森川さん:そうなんです。絵画、版画、彫刻、陶器のほかにもバレエの舞台美術や衣装なども手掛けています。生涯のうちに数万点にものぼる作品を制作しました。今回の展覧会は、ピカソがジャンルを越えていろいろな挑戦を行ったことを知っていただける内容にもなっています。
 
加藤:森川さんのオススメ、見どころは何ですか?
 
森川さん:2つほどお勧めしたいんですけど、1点目は、「手を組んだアルルカン」という絵画作品が展示してございまして、ルートヴィヒ美術館の所蔵品の中でも大変貴重な作品となっています。アルルカンといいますのは、演劇に登場する道化役者のことなのですが、ピカソはピエロやアルルカンなど道化を描いた作品を数多く制作していまして、この作品はその中の代表作の中のうちの一点となっています。
 
加藤:有名な作品なんですよね。そしてもう一つはなんでしょうか?
 
森川さん:展示室の最後には、ピカソを撮影した肖像写真が展示してございます。写真家と一緒に面白い写真となるようにピカソが楽しみながら工夫している様子がわかり、ピカソのことをもっと身近に感じられると思います。
 
加藤:ピカソの写真も楽しめるんですね。企画展はいつまでですか?
 
森川さん:ルートヴィヒ・コレクション ピカソ展は今月25日まで開催しています。
 
加藤:山梨県立美術館で開催中のピカソ展、今月25日までということです。
開館時間は午前9:00~午後5:00まで。休館日は月曜日です。
皆さんもピカソの多才ぶりを知っていただける企画展となっていますから、ぜひお出かけください。森川さん、今日はありがとうございました。
 
森川さん:どうもありがとうございました。
 





clover clover clover



「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。



是非お楽しみ下さい。

 

今回のインデックスは…イメージをまとう



 

10月のやまなしINDEXは、芸術の秋特集です。
県の文化施設で行われている企画展・特別展を紹介します。
 
今回は、山梨ジュエリーミュージアムの企画展「イメージをまとう-モチーフジュエリーの魅力-」をご紹介します。
 
私は今、甲府市丸の内、山梨県防災新館1階やまなしプラザ内にある山梨ジュエリーミュージアムに来ています。
 
ここは、地場産業としての山梨の宝飾品加工生産の歴史、文化、卓越した技術、そして生み出される美しい宝飾品の数々で、山梨の宝飾産業と「山梨ジュエリー」のすばらしさを発信する施設です。
 
今日は現在開催中の企画展について山梨ジュエリーミュージアムの花輪幾夫さんにお話しを伺います。花輪さんこんにちは。
 
花輪さん:ようこそ山梨ジュエリーミュージアムへ。
 
加藤:よろしくお願いします。現在企画展を開催中なんですよね。
 
花輪さん:現在、企画展「イメージをまとう-モチーフジュエリーの魅力-」を開催しています。今回の企画展では、「イメージを身にまとう」という観点から山梨で活躍するジュエリーデザイナー・宝飾作家のイマジネーション溢れるジュエリーの世界、また古くから幸福のシンボルとして伝えられてきたお馴染みのモチーフジュエリーまで、さまざまな作品をご紹介しています。
 
加藤:なるほど。私たちがいるところは白を基調とした展示室なんですが、気になるものを見つけまして、ゴールドのリングですかね、大きな宝石のついたところに宝石にカエルが抱き着いているような、そしてそのカエルの背中にも水晶が埋められているデザインですね。
 
花輪さん:そうですね、こちらの方ですね、見た目は当然カエルの形になっているんですが、背中の部分にですね、技術的に「象眼」という技術を用いまして、宝石にもう一つの宝石を埋め込んでいるものになっています。そうすることで造形的な美しさと煌びやかを増しているようなジュエリーになっています。カエルは幸福のシンボルとして考える方たちもいらっしゃいますので、そういった意味で比較的好まれるモチーフジュエリーになっています。
 
加藤:さて続いて、こちらは何やらペンギンのように見えるのですが、これはパールですか?
 
花輪さん:そうですね。通常の丸いパールとはちょっと別で、「マベパール」と呼ばれる母貝についたようなパールでして、こちらの方非常に形が様々な形があるものですから、それを活かしたデザインのジュエリーというものも作られています。
 
加藤:ペンギンもありますし、そのほか熊だったり、リスや鳥とかそのままのパールを活かしてかわいい動物にたとえているんですね。
 
花輪さん:このような海に縁のない山梨においても真珠の加工は多く行われていますので、ぜひそういった珍しいパールも見に来ていただきたいと思います。
 
加藤:この展示はいつまででしょうか?
 
花輪さん:10月12日までになっております。
 
加藤:10月12日まで。開館時間は午前10:00~午後6:00まで。
火曜日は休館、入場は無料となっています。皆さんもぜひお越しください。
花輪さん、今日はありがとうございました。
 
花輪さん:ありがとうございました。
 





clover clover clover



「やまなしINDEX」を放送後にホームページでもお聞きいただけます。



是非お楽しみ下さい。

 

2019年4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

カテゴリ