第887回「木漏れ日の中で」2021.7.17OA
梅雨の晴れ間に、静寂を破るのは、エゾハルゼミの声です。
その名の通り、春に羽化するエゾハルゼミの一生は、初夏まで。最後の大合唱です。
ミズキの花にやって来たのはウスバシロチョウです。
こちらはクマシデ。
実は秋に向けて、色合いを変えていきます。
森に注ぐ太陽の光が、命を育みます。
ヤブデマリです。
一見、白い花に見えますが、これは虫を誘うための、謂わば、似姿。
「装飾花(そうしょくか)」と呼び、実際には萼片(がくへん)です。
本当の花は、この小さな蕾。
初夏の代表アジサイの、あの色合いも装飾花。
花ではなく萼片を愛でているようです。
バラでありながら、葉はサンショウのような形です。
そこに憩う交尾中のカラカネハナカミキリ。
山麓の長雨は、間もなく終わります。