2020年8月28日放送
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2020年8月28日放送

こちらで放送内容を聴くことができます

 

台風への備えと避難所における新型コロナウイルス感染症対策

台風への備えについて、防災危機管理課の矢笠智也さんに伺います。

 

小松 去年10月の台風も記憶に新しいですね

矢笠 令和元年台風第19号では、場所によって、県内でも600ミリを超える大雨が降り、「安全に水を流すことができる基準」を超えた河川が7つもありました。長野県の千曲川や宮城県の丸森町のような、大きな被害がなかったのは、いろいろな要素が複雑に絡み合ってはいますが、端的に言うと「運が良かった」ということなんです。「山梨県は災害が起きない、安全だ」と思っている方も多いと思いますが、県内でも、いつ大災害が起きても不思議ではありません。自分や家族の身を守るには、早めに、安全な場所へ避難することが極めて重要になりますが、近年の災害では、全国各地で、残念ながら「逃げ遅れ」による犠牲者が多く発生しています。

 

小松 逃げ遅れないためにはどうすれば?

矢笠 やはり事前に「避難行動の確認」をしておくことが大切です。市町村が作成している「ハザードマップ」を見て、ご自宅などの危険性、そして避難しやすい安全な避難先を確認しておいてください。実際に、避難ルートを歩いて確認しておくことも大切です。とくにいつもと状況が違う雨の日などに確認しておくと良いと思います。また、地域の避難訓練などにも積極的に参加してください。

 

小松 いざ、避難した際にいつもと状況が違うのが、今年は新型コロナウイルスですね。感染症の対策などそのあたりいかがですか?

矢笠 県では、新型コロナウイルス感染症に対応した避難所運営マニュアル作成指針を策定しました。滞在スペースについて、感染防止に必要な、十分な広さを確保することはもちろんですが、発熱者や濃厚接触者には、別室の専用スペースを確保することなどを推奨しています。そうなると、当然、避難所の収容人数、「滞在できる人の数」が減ってしまいますので、十分な避難所数を確保するために、指定避難所以外の公共施設、ホテル・旅館などの積極的な活用についても、各市町村に検討をお願いしております。こうしたことを踏まえ、県では、市町村がホテル・旅館などの宿泊施設を避難所として利用する場合の補助制度を新設しました。宿泊施設利用に必要な経費に対して補助金をお出しすることで、活用の促進を図っていきます。さらに、避難所でお使いいただくための、感染防止用のパーティションや段ボール製のベッドを市町村に配布する取り組みも始めています。もちろん、基本的な感染症対策用のマスクや消毒液、使い捨て手袋、防護服なども購入・備蓄をしまして、必要な避難所でお使いいただけるよう準備を進めております。新型コロナウイルス感染症への感染を恐れて、避難を躊躇することがないように、お願いいたします。また、コロナ禍においては、3密回避のために、避難所だけではなく、安全が確保できる親戚や知人宅などへの避難も検討していただければと思います。今は、災害リスクと感染リスク両方を考える必要がありますので、避難の選択肢というのも、いくつか持っておいていただければと思います。

 

 

簡易型河川監視カメラの運用開始

小松 山梨県では来るべき水害に備えて、河川の監視カメラの運用を始めました。詳しいお話しを県治水課の大野次郎さんに伺います。

大野 県では県民のみなさんへ身近な河川の状況を知らせるため、視覚的な情報によって、よりわかりやすくお知らせするため、県が管理する14河川、29箇所に簡易型河川監視カメラを設置しました。このカメラで撮影した画像は、先月末から、インターネットサイトで公開いしています。主な設置河川は、洪水浸水想定区域図を公表している、荒川、塩川、御勅使川、釜無川などです。このほか、県内全域の中小河川に大雨で水位が上昇した際に観測を開始する簡易型水位計を設置しています。この簡易型水位計と、常時水位を観測している水位観測所とあわせて、現在262箇所の水位情報を提供しています。

 

小松 この画像や水位の情報はどこから見ることができますか?

大野 これらの情報は、インターネットサイト「川の水位情報」でまとめて公開されていまして、パソコンやスマートフォンでご確認いただけます。山梨県が管理する河川だけでなく、国が管理している富士川や笛吹川などのカメラ画像や水位をご覧いただけます。

 

 

次回は9月25日(金)17時15分放送

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