2022年12月23日放送
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2022年12月23日放送

こちらで放送内容を聴くことができます

 

 

 

 

冬の循環器病にご注意

 

小松 冬のこの時期に増加するのが心臓病や脳卒中などの循環器病です。

きょうはその兆候や対策について、県健康増進課の渡邊真紀子(わたなべ・まきこ)さんに伺います。よろしくお願いします。

 

渡邊 よろしくお願いします

 

小松 まず循環器病について教えてください。

 

渡邊 心臓病と脳卒中をあわせて循環器病とよんでいます。循環器病は急激に発症し、数分から数時間の単位で生命に関わる重大な事態に陥ることも多いのが特徴です。

ただ循環器病の治療に関しては、近年技術的な進歩が著しく、発症後早急に適切な処置を行うことで、予後の改善につながる可能性が高まります。

 

小松 早急に適切な治療を開始する必要があるということですね。何か兆候のようなものはありますか?

 

渡邊 心臓病では、胸の痛みや胸を締め付けられるような圧迫感、肩などの痛みや動悸などが前兆です。

突然の激しい胸の痛みが5分以上続くようならすぐに治療を受ける必要があります。安静にして15分以内に症状が治まったとしても、医療機関を受診しましょう。

 

脳血管疾患では、めまいやふらつきなどが前兆となります。顔半分が麻痺したり、片方の手足にしびれがある、ろれつがまわらないなど異変を感じたらすぐに治療が必要です。

 

小松 これらの循環器病、季節による影響もあるんでしょうか?

 

渡邊 そうですね、特に冬には、暖かい部屋から寒い部屋の移動など、温度の変化により、血圧が急激に上下に変動することなどが原因で起こります。

 

小松 ヒートショックですね?

 

渡邊 そうです。ヒートショックは65歳以上の高齢者、高血圧糖尿病などの動脈硬化が進んでいる人、肥満や睡眠時無呼吸症候群不整脈の人が影響を受けやすいです。

 

小松 冬場に注意することにはどんなものがありますか?

 

渡邊 まず、冬場は脱衣室と浴室を暖かくしておきましょう。風呂の温度は38~40度と低めに設定してください。42度以上の熱い湯は血圧が高くなり危険です。

浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。入浴時間は短めに。前後にはコップ1杯の水分を補給しましょう。家庭内で「見守り体制」をつくることも大切です。

 

小松 こういった対策をしていても発症してしまった場合にはすぐ救急車を呼んでもいいのでしょうか?

 

渡邊 発症した場合は一刻も早く119番で救急車を呼んでください。

循環器病の治療では、発症してから限られた時間内にしかできないものもあります。

適切な処置が命を守り、後遺症を防ぎます。夜中であっても朝であっても我慢する必要はありません。

 

小松 わかりました!山梨県では循環器病の前兆・初期症状を見逃さないための啓発動画を作成しYouTubeで配信しています。

ぜひそちらもご覧ください。

ここまでは「冬の循環器病」について県健康増進課の渡邊真紀子(わたなべ)さんに伺いました。ありがとうございました。

 

 

この冬の感染対策

 

小松 イベント事が多い年末年始、改めて新型コロナウイスル感染症対策とインフルエンザについて県感染症対策企画グループの長沼信(ながぬま・しん)さんとお伝えします。よろしくお願いします。

 

長沼 よろしくお願いします。

 

小松 現在の新型コロナウイルス感染症の状況について教えてください。

 

長沼 山梨県の新型コロナウイルスの感染者は、十月下旬から再び増加がはじまり、一日に1,000人を超える日も多くなるなど、まさに第8波のまっただ中の状況となっています。

更に、この冬は、新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念されており、1日あたり、5千人近い発熱患者が発生する可能性があるとも言われています。

これは、夏の第7波を大きく上回る規模です。この波の規模をできるだけ小さく抑え込んでいくためには、県民の皆様のお力添えが極めて重要です。

 

小松 どういった対策が必要ですか?

 

長沼 今年特に皆様にお願いしたいのは、暖房使用により換気がおろそかになりがちですので、定期的な換気を徹底していただきたいということ。

感染した場合に備え、各家庭において市販の解熱剤や咳止めなどの薬、不織布マスク、食料などの準備をお願いしたいこと。

これらに加えて、三密の回避、不織布マスクの着用や手指消毒など、基本的な感染防止対策を徹底していただきたいと思います。

これらは、いずれも、新型コロナだけではなく、インフルエンザの予防のためにも有効な対策です。

 

また、年末年始に帰省や観光で人との接触が増加して感染リスクが高まることが想定されます。

特に基本的な感染症対策に注意していいただくとともに、検査してから帰省するなどの対策も行っていただきたいですね。

 

小松 基本的な感染症対策をしっかり行ったうえで、移動の前の検査で広めない体制を、ということですね。

 

長沼 その通りです。次に、ワクチン接種についてです。

今年の冬は新型コロナとインフルエンザの同時流行が懸念されますので、コロナワクチンと併せて、インフルエンザワクチンの接種についてもご検討ください。

 

小松 年末年始に体調が悪くなってしまった場合は?

 

長沼 年末年始は休診している場合があろうかと思いますので、かかりつけ医がいる場合は、その医療機関の診察日などを確認しておくと良いと思います。

また、県と甲府市では、発熱症状がある方の不安軽減や、受診が必要な方に対し医療機関の案内を24時間対応で行う「受診・相談センター」を開設していますので、

相談先に迷う場合や夜間・休日などの相談にご活用ください。

 

小松 山梨県新型コロナウイルス感染症 受診・相談センターは 055-237-8952

甲府市受診・相談センターは 055-223-8896です。

 

ここまでは『年末年始の感染症対策』について県感染症対策企画グループの長沼信(ながぬま・しん)さんとお伝えしました。ありがとうございました。

 

次回は1月27日(金)17時15分放送

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