2023年2月24日放送
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2023年2月24日放送

こちらで放送内容を聴くことができます

山梨県ヤングケアラー支援計画

小松 近年その問題が浮き彫りになってきた「ヤングケアラー」。

県では全国の自治体で初めてとなる「ヤングケアラー」に特化した支援計画を去年の12月に策定しました。

詳しいお話を県子育て支援局 子ども福祉課の芳賀栄彦(はが ひでひこ)さんに伺います。

よろしくお願いします。

 

芳賀 よろしくお願いします。

 

小松 ヤングケアラーについては、全国的に大きな課題となっていますが、

県で策定した支援計画はどのような内容でしょうか。

 

芳賀 今回の計画では、ヤングケアラー支援に県民一丸となって取り組んでいくという想い込めるため、

昨年度から使っているキーワード「気づいてつながろう 山梨コネクトヤングケアラー」を基本理念の

キャッチフレーズに含めました。

この基本理念のもと、ヤングケアラーとその家族を支えるために、皆さんと一緒に取り組んでいきたいことを

わかりやすくまとめました。

 

小松 県民全体でヤングケアラーと家族を支えていくための取り組みが盛り込まれているとのことですね。

県内のヤングケアラーの状況も調査した上で策定されたとのことですが、状況など教えていただけますか?

 

芳賀 ヤングケアラーに関する調査は、一昨年に続き昨年も行いました。多くの皆さんが関心をお持ちの県内にヤングケアラーがいるのかという点について、昨年行った調査では、自分はヤングケアラーだよと答えられた子どもの割合が0.8%と一昨年よりは低かったのですが、ヤングケアラーであるか「わからない」と答えた子どもが一定数いました。

 

わからないと答えた子どもの回答を詳細に分析したところ、「自分の時間がとれないこと」や、「家族に関する悩みを抱えている」子どもが含まれていて、全体の2.8%に及ぶことがわかりました。

 

山梨県では、こうした子どもを「ヤングケアラーと思われる子ども」として、ヤングケアラーに該当すると答えられた子どもとともに、ヤングケアラーとして支援が必要な子どもと捉えることにしました。

この捉え方は、ヤングケアラーの定義が明確にされていない中、山梨県発の新しい考え方です。

 

小松 計画策定の中で、ヤングケアラーの捉え方を山梨から発信するというメッセージも含まれているのですね。支援計画ではどのような取り組みを?

 

芳賀 この計画では、ヤングケアラーへの理解の促進、支援者の人材育成、本人支援の充実、

連携した支援体制の構築という4つの体系で取り組みをまとめました。

 

なかでもみなさんに知っていただきたいのが1つ目の理解の促進です。

「ヤングケアラー」という言葉だけでなく、大人、子どもを問わず、内容を正しく理解してもらうため、

その世代に併せた啓発活動を行います。

 

特に、子ども向けには、ただ発信するだけでなく、元ヤングケアラーが学校を訪問して、子どもと直接向き合いながら、ヤングケアラーへの理解を深めてもらう活動も予定しています。

 

小松 社会全体で、さまざまな人や機関が支援することで、

すべての子どもたちが、将来に希望が持てることが理想ですよね。

ここまでは県子育て支援局 子ども福祉課の芳賀栄彦(はが ひでひこ)さんとお伝えしました。

ありがとうございました。

 

芳賀 ありがとうございました。

 

 

自殺対策強化月間

小松 来月は「自殺対策強化月間」です。

詳しいお話しを県福祉保健部 健康増進課 心の健康担当大谷将也(おおたに まさや)さんとお伝えします。よろしくお願いします。

 

大谷 よろしくお願いします。

 

小松 強化月間ということは3月に自殺者が多くなるんでしょうか?

 

大谷 月別自殺者数が最も多いのが3月のため、「自殺対策強化月間」とされています。

一方、県では3月1日を「山梨いのちの日」と定め、私たち一人ひとりが命と真剣に向き合う日とし、

自殺対策に関する普及啓発を集中的に行います。

 

小松 県内の自殺者数はどうなっていますか?

 

大谷 2011年まで連続で200人を上回っていたときと比べると、近年は130人程と大幅に減少しましたが、

未だに多くの方が自ら尊い命を絶っているという憂慮すべき状況にあります。

自殺は「誰にも起こりうる」身近な問題です。

そしてそれは「社会的な取り組みで防ぐことができる」問題でもあります。

 

小松 私たちが個人でできることは?

 

大谷 「ゲートキーパー」という言葉をご存じでしょうか?

ゲートキーパーとは「命の門番」のことで、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る人のことです。適切な対応により「かけがえのない命を救う」とても重要な存在です。

 

「死にたい」と思っている人でも、心の中では「生きたい」という気持ちと激しく葛藤していて、誰かに気持ちを打ち明けたいと思っているケースが多いです。そうした人たちに声をかけ、話を聞くことによって、自殺を思いとどまらせることは不可能ではありません。

 

小松 荷が重い気もしますが、誰でもできるものなんでしょうか?

 

大谷 意欲と心がけ次第で、誰もがゲートキーパーの役割を担うことができます。

求められているのは、専門の相談機関につなぐための「架け橋」のような役目なので、

専門的な知識や技術が必要なわけではありません。

 

小松 その他、県ではどのような啓発活動を行うのですか?

 

大谷 自殺対策強化月間期間中の取組として、甲府市役所大型ビジョンや県公式YouTubeチャンネル「山梨チャンネル」で、気づきや相談することの大切さを啓発する動画を流します。

また、県立図書館でのパネル展示、甲府駅前武田信玄公像やココリを県の自殺防止のテーマカラーである緑色にライトアップするなどして、啓発活動を行います。

 

また、今年度の新たな取り組みとしては県内各大学のトイレ内でのトイレットペーパーによる相談窓口の広報、ネット上での特設ページの開設、ゲートキーパーシンボルマークの募集などを行いました。

 

小松 私たちにできることは、違和感に気づいたら「声をかけてみる」こと。

大切な人を守るためにも、周りをよく気にかけて、自分自身の声にも耳を傾けてほしいと思います。

 

ここまでは県福祉保健部 健康増進課 心の健康担当、大谷将也(おおたに・まさや)さんとお伝えしました。

ありがとうございました。

 

大谷 ありがとうございました。

 

次回は3月24日(金)17時15分放送

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