特別な一年の、特別な冬

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普段の生活の中で、全ての事柄に「ありがたみ」を感じながら生きるのは難しい。

たいていのことは当たり前の事だと思っているし、そんな意識すらも持たずに生活している気がする。「無くして初めて気が付いた」というフレーズが歌詞になっている曲をたまに耳にするが、それを自分に落とし込めるかというと。。。という想像力の乏しさ。

 

この一年は誰もが「それ」をリアルにイメージさせられたのではないかと。

人の存在、繋がり、生活様式などなど。

大の大人でさえそんな局面に立ち会ったことがなくてどうしていいかわからなくなっている中、改めて若い力ってすごいなと。

 

存在するかどうかすらわからない目標にむかって、ただ打ち込む。

高校生のひたむきな姿勢に触れた高校サッカー。

選手たちにこの一年を振り返ってもらうと必ずといっていいほど「モチベーション」という言葉に出くわす。「目標にしていた大会が軒並み中止になり、モチベーションを維持するのが大変だった」。「モチベーションを下げないよう、黙々と一人で練習した」。

人間が何故頑張れるかっていう部分を根底から覆すような現状。

 

でも次に言葉として出てくるのは「信じる」という気持ち。

「努力した先には必ず良いことが待っていると思うので」。「自分たちは必ず全国で戦えるチームなので」。「離れていても仲間がそれぞれの場所で頑張っているので」。

 

これってすごいエネルギー。

そのエネルギーが集まって大きな「波」となり現状を飲み込んでいき、ついにはその想いが実を結んで現実のものとなった。

そして「サッカーができることに感謝している」と、言葉にできる心の強さ。

 

そんな今年の冬の選手権。

勝ったチームも敗れたチームも関係なく、その姿勢に脱帽。

2020年11月26日 18:01

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