2022年8月26日放送
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2022年8月26日放送

こちらで放送内容を聴くことができます

 

 

 

 

スマイルサポートプロジェクト

略して「スマサポ」というものだそうです。
詳しいお話を県教育委員会 生涯学習課 青少年保護育成担当の笠井隆徳(かさい・たかのり)さんに伺います。よろしくお願いします。

 

小松 スマイルサポートプロジェクトとはなんでしょう?

 

笠井 スマイルサポートプロジェクト、スマサポは教育委員会が県警察本部とともに、非行や不登校などの問題を抱える少年の立ち直りを支援するため、児童相談所や山梨労働局などの関係機関が連携したネットワークを築き、少年一人ひとりに適した学習、就労などの支援プログラムを実施し、情報のフィードバック等を行うものです。
支援対象は概ね中学生から20歳を迎える年度が終わるまでとなっています。

特徴としてはお子さんの個性やペースに合わせた「伴走型の支援」、仕事や家庭の事情で保護者が送迎できない、または1人で外に出られない場合に私たちが出向いてサポートする「出前型の支援」に加え、法務少年支援センター、児童相談所、学校、警察本部を初めとする幅広い機関と連携をしていることが挙げられます。

 

小松 具体的にはどのような支援をしてくれるのでしょうか?

 

笠井 支援内容にはさまざまな体験活動を通して社会性や自己肯定感を養う「体験活動」、学校の勉強から一般常識まで学力に合わせて学習機会を提供する「学習支援」、ハローワークに付き合ったり、面接の練習をおこなう「就労支援」、親子の間に入り良好な家庭環境の構築を支援する「家庭支援」の4つの柱があります。

 

小松 支援していただくための流れは?

 

笠井 まずはお子さんや保護者と面接を行い、サポートの内容を説明します。そして、お子さんの性格や抱えている問題に応じて目標達成(進学、就職、復学 etc.)までの計画を立てます。

その計画に基づいて4本柱の支援を中心に、関係機関と連携しながら継続的なサポートを行います。

さらに目標達成後も一定期間見守りを続けますので、お気軽にご相談いただけます。

 

小松 費用などはかかるんでしょうか?

 

笠井 ボランティアや関係団体の協力を得て支援をしていますので費用はかかりません。スマサポでは体験活動での技術指導や場所の提供、学習指導などボランティアを募集していますのでお力をいただける方はご連絡ください。

 

小松 支援していただける時間帯などは?

 

笠井 まずは学校が優先のため基本的に学校がある時間には支援はおこなっておりません。学習支援は放課後時間帯に、体験活動は土日祝日、長期休みなどに実施しています。

 

小松 子どもしか参加できませんか?

 

笠井 保護者方も参加できます。久しぶりに子どもと同じ体験をして会話をしながら気持ちの良い汗をかいていただけます。

 

小松 ではお問合せをお願いします。

 

笠井 相談・申し込み先は山梨県少年サポートネット推進協議会事務局までお願いします。電話055-223-1357です。

 

小松 ここまではスマイルサポートプロジェクト、スマサポについて県教育委員会 生涯学習課 青少年保護育成担当の笠井隆徳(かさい・たかのり)さんとお伝えしました。ありがとうございました。

 

自殺予防対策

 

来月10日から16日は「自殺予防週間」です。ここからは県福祉保健部 健康増進課 心の健康担当の大谷将也(おおたに・まさや)さんとお伝えします。

よろしくお願いします。

 

大谷 よろしくお願いします。

 

小松 県内の自殺者数は多いのでしょうか?

 

大谷 山梨県の自殺死亡率は、年によってばらつきがみられるものの、全国順位は、悪い方から、中位から上位で推移しています。
県では、自殺者の高止まりは解消すべき重要課題と位置づけておりまして、昨年度、本県独自に「自殺リスクの低い社会の実現に向けた調査」を行い、社会的・経済的要因を分析し、①『社会性・構造的要因』、②『個別的要因』の2つの要因から自殺防止対策の考察をしました。

 

 

小松 まず社会性・構造的要因について教えてください。

 

大谷 はい、まず地縁コミュニティが希薄になっていること。パートナーや出会いの場がないこと。雇用状況の悪化、社会的地位のはく奪。貧困や金銭的余裕がない不安感。キャリア教育、学び直しの機会がないことが自殺の要因となっていることがわかりました。

 

小松 個別的要因にはどんなものが?

 

大谷 まずは、虐待などによる影響、そしていじめや不登校などの学校問題、家族関係・親子関係の不和、失業・離職、仕事の悩み、さらに自殺未遂者が、もう一度自殺をはかってしまうことなどがあります。

 

小松 社会的要因から個別的要因まで様々なリスクが考えられますが、今後、県ではどのような対策に取り組んでいくのでしょうか?

 

大谷 県ではこれらの調査・分析を踏まえ、『ささえる』『つながる』『うるおう』の3つの視点を対策の方向性としました。ゲートキーパーの育成やヤングケアラーへの支援強化など「自殺リスクのある方をささえる仕組みづくり」、ケアマネージャーによる企業訪問や「スポーツ無尽」の推進による新たな運動習慣の定着など「人と人とのゆるやかなつながりの形成」、そして本県産業の人材育成の在り方の調査検討など「良質で安定的な雇用の確保」です。
これらの方向性をもとに全庁横断的に、これまでの水際対策に加え、より上流での対策を行っていきます。

 

このほか、県では「こころの健康相談統一ダイヤル」を設けています。

これは、全国共通の電話番号(0570-064-556)となっていまして、電話をかけた所在地の都道府県に接続される仕組みです。

 

生きるのがつらいと悩まれている方からのご相談を、365日・24時間(平日12時~13時を除く)受け付けています。

 

小松 県では自殺を防ぐための様々な取り組みを行っていますが、身近で悩んでいる人のサインに、気づき、声をかけ、話を聞いてみることは大事ですよね。また、ラジオをお聞きの皆様ご自身の心の声にも耳を傾けて、一人で悩みを抱え込まずに、お気軽にご相談してほしいと思います。
ここまでは県福祉保健部 健康増進課 心の健康担当、大谷将也(おおたに・まさや)さんとお伝えしました。ありがとうございました。

 

 

 

次回は9月23日(金)17時15分放送

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